【注意報】イネに斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2025年8月1日
埼玉県病害虫防除所は、イネに斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ、イネホソミドリカスミカメ、ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、7月29日に令和7年度病害虫発生予察注意報第4号を発表した。
埼玉県病害虫防除所によると、7月中旬を基準に毎年実施しているイネ斑点米カメムシ類畦畔・雑草地発生調査の結果、1調査地点当たりの発生量が74.3頭と平年(19.7頭)の約3.8倍で、過去10年で最も多くなっている(図)。
昨年は1調査地点当たりの最大捕獲数は72頭だったが、今年は26調査地点のうち6地点で100頭以上が捕獲され、300頭以上捕獲された地点もある。特に捕獲数が多かった4種の平年比は、アカスジカスミカメ(12.4倍)、クモヘリカメムシ(5.1倍)、ホソハリカメムシ(2.6倍)、 イネホソミドリカスミカメ(1.9倍)で、約2~12倍となっている(表1)。
気象庁が7月24日に発表した季節予報によると、関東甲信地方の向こう1か月の気温は高く、降水量はほぼ平年並の予想。今後も斑点米カメムシ類の発生に好適な条件が継続し、多発生が予測される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)埼玉県の水田畦畔等で捕獲される斑点米カメムシ類は、アカスジカスミカメとイネホソミドリカスミカメが大多数を占めている。両種は、成虫の移動能力が高いため、広域的な一斉防除が必要。
(提供:埼玉県病害虫防除所)
(2)クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシなど比較的大型のカメムシ類は、寄生頭数が少ない場合でも大きな被害につながる可能性があるため、これらの大型種を本田で確認した場合は、必ず薬剤による防除を実施する。
(提供:埼玉県病害虫防除所)
(3)生息場所の水田畦畔や休耕田等の雑草管理(除草)を丁寧に行う。ただし、斑点米カメムシ類を水田へ追い込み被害が拡大する恐れがあるため、出穂前2週間と出穂後2週間は除草を行わない。
(4)周辺より出穂の早い品種・作型、あるいは周辺より出穂の遅い品種・作型では、被害が集中しやすいので防除を徹底する。
(5)イネカメムシの防除対策については一般的な斑点米カメムシ類と異なるため、7月23 日発表の令和7年度病害虫発生予察注意報第3号を参照して対応する。
(6)農薬による蜜蜂への影響を軽減させるため、蜜蜂の活動が最も盛んな時間帯(午前8時~12時まで)を避け、可能な限り早朝又は夕刻に行うなどの対策を講じる。
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