欧州に畑作用大型トラクタ生産拠点 クボタ2013年12月20日
(株)クボタは、このほどグローバル戦略の一環として、フランス・ノール県に大型畑作用トラクタの製造事業会社を新設し、2015年4月からの量産を開始する予定であることを発表した。
クボタは人類の生存に不可欠な「食料・水・環境」の分野で事業を展開し、社会の発展に寄与してきた。特に農機は日本およびアジアの稲作市場をはじめ、欧米の野菜・果樹市場、牧草を含む畜産市場において順調に事業を拡大させてきた。
世界の主食穀物のひとつであるコメの耕作地は、全耕作地の11%に留まっているが、小麦・トウモロコシ・大豆などの畑作穀物の耕作地は合計で約43%を占めている。またコメは、9割がアジアで作付される一方、畑作穀物の耕作地は世界に広く分布している。
世界的な食糧問題に貢献すると同時に、今後クボタがアジアのみならず世界で中長期的に事業拡大を続けるためには、畑作穀物市場への参入が必須だ。クボタは、水田稲作と畑作穀物市場の双方で世界を相手にできる総合農機メーカーをめざしていく。
クボタは畑作穀物市場進出に先駆け、昨年5月にノルウェーのトラクタ装着用作業機メーカー「クバンランド社」を買収し、その第一歩を踏み出した。
畑作穀物市場に本格参入していく次のステップとして、このたびフランス・ノール県にトラクタの生産拠点を新設し、大型畑作用トラクタ(130?170馬力)を開発し、現地での生産を開始することを決めた。
【新会社概要】
○会社名:クボタファームマシナリーヨーロッパS.A.S(仮称)
○設立:2014年1月(予定)
○所在地:フランス共和国ノール県ビエルヌ市(ダンケルク行政区)
○敷地面積:約11.5万平方m(内、建屋面積3.7万平方m)
○資本金:5700万ユーロ(約71億円)
○出資:クボタ100%
○事業内容:欧州及び北米・豪州・日本向け畑作用大型トラクタの製造
○生産能力:3000台/年
○従業員:約140人(2017年計画)
○生産開始:2014年12月工場稼働開始、2015年4月量産開始(予定)
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