プロ農家向けと兼業農家向けトラクター発売 ヤンマー2016年3月23日
ヤンマー(株)は、強い土づくりをサポートする新型ロータリーを搭載したトラクター「YT3シリーズ」と「YT2シリーズ」を4月1日から発売する。
◆22馬力から113馬力までシリーズ化
YT3シリーズは、30馬力から60馬力の14機種があり、大規模田畑複合経営をする担い手・大規模農家とハウスや露地野菜、果樹など高付加価値作物生産者など「プロ農家」向けのトラクター。一方、YT2シリーズは、22馬力から35馬力の12機種があり、中山間地小規模経営や都市近郊兼業農家とハウス・露地野菜生産者向けのトラクターとして開発されている。
これで、昨年「集約稲作主体農家」「大規模田畑複合経営農家」向けに発売されたYT5シリーズ、YT4シリーズとあわせて、22馬力から113馬力までがシリーズ化されることになる。
◆プロのためのトラクターYT3
YT3シリーズは、快適な居住空間の実現や広い視界性の実現など、1日8時間から10時間乗用し作業しても疲れない「プロのための快適な居住性」を考えた設計がされている。さらに、プロ農家のニーズに応えた「高精度な作業性の追求」がされ、▽ICT活用による作業性の向上、▽ヤンマー独自の無段変速トランスミッションが生み出す自動制御が実現している。
とくに、ICT活用では、このクラス(2.5t以下)では初めてのカラーモニターが搭載され、状態確認やトラクター設定が分かりやすく、省エネ運転や操作もアシストする。また、作業機と双方向で通信できるので、連動した生業が可能となり、作業機と接続時に必要な複雑な設定が不要となるなど、より使い勝手がよい設計になっている。
そのほか、従来機よりキャビン幅が195㎜拡大し、キャビン容量も10%アップしていることや、ヤンマー独自の防振フレームでキャビン内の静粛性を実現。ボンネット前方に傾斜をつけることで、作業時の前方視界性を向上させるなどの工夫がされている。
◆強い土づくりに新型ロータリー
両シリーズに採用されている「新型ロータリー」は、爪の形状を変更することで、整地の際の土を上へ押し上げる性能を向上させたこと。リヤカバーの改善、パイプフレームの採用で耐久性が向上している。さらにYT2シリーズでは、爪回転径を大きくしYT3と同等の性能を確保し深耕性能を450㎜から490㎜に向上させている。
こうした新型ローターの採用で、▽地力(保水性・透水性)を高める、▽排水性を向上、▽下層の鉄要素を押し上げるなど、強い土づくりをサポートする。
◆誰にでも使いやすいYT2
YT2シリーズは、中山間地の小規模農家や都市近郊兼業農家をはじめ小規模野菜生産農家のニーズに応え、▽ノークラッチ変速など「誰でも使いやすい操作性」と、このクラスのヤンマー製品では初めて搭載された作業にあわせてハンドル角度を調整可能な「チルトステアリング」や「フラットフロア」などによる「快適な乗り心地」など、「高い作業効率と使いやすさを両立した」トラクターだ。
◆商品構成
○YT3シリーズには、時速15km未満の「標準(無段変速)」4機種、時速32kmの「ハイスピード」6機種、後輪がフローラタイプの「デルタ」4機種がある。ハイスピードとデルタの50馬力以上の機種は、スマートアシストリモート(SA-R)とプレミアム点検パックを標準搭載している。
○YT2シリーズには、排ガス規制対象外の機種が5機種(内1機種がデルタ)、排ガス規制対象になる7機種(内1機種がデルタ)がある。
ヤンマーでは初年度1万台販売をめざす。
○販売開始:両シリーズとも4月1日
○価格
YT3シリーズの税抜価格(デルタ仕様含む)は、349万円から763万円。
YT2シリーズの税抜価格(デルタ仕様含む)は、171万5000円から447万円。
(写真)YT3本体、新型ロータリー、YT2本体
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