ハボタンの新品種登場 横浜でフェア開催 サカタのタネ2020年1月15日
サカタのタネは10日、横浜市のパシフィコ横浜で「サカタフェア2020」を開催。野菜や花きの独自品種を展示し、ハボタンの最新品種を紹介した。
「サカタフェア2020」の会場
「シン・世界」をテーマに同社製品が一同に揃った会場は、肥料や生産資材メーカー130社が出展し、卸売業者や種苗店の担当者ら約500人が来場。同社の坂田宏社長は、「"シン"には新商品や新提案の『新』、未来につながるビジネスの『進』、活気のある農園芸ビジネスを体現する賑わいの『賑』などの意味を込めた」と説明した。
この日初めてお披露目した新品種のハボタンは「ドレスレッド」。花が縮れたちりめん系ハボタンで不安定な秋の気候でも発色が安定する。流通や市場ではコンパクトな草姿が好まれるため、一般的に生産者はわい化剤を使用するが、「ドレスレッド」はわい化剤を使わなくてもコンパクトにまとまるのが特長だ。
ハボタンの新品種「ドレス レッド」
ハボタンは18世紀にオランダより伝来し、江戸の園芸ブームに乗り普及した。鑑賞用として改良され、「ハボタン」として成立したのはオランダでも例がなく日本独自の歴史だという。
冬の園芸品目として重要なハボタンを同社は約40年にわたり改良を続け、現在は切花や花壇の両方に対応する茎の長い高性丸葉品種の「円(まどか)春の宴」「同春の紅」をラインアップ。今回、伝統的に根強い人気のあるちりめん系の「ドレスレッド」を追加した。
同社掛川総合センターでハボタンの開発を行う研究員の鳥居昭宏さんは「新時代のニーズにこたえるには見た目の美しさはもちろん、省力栽培ができ、暖冬傾向の中でも安定的に発色しスムーズに出荷できることが重要。これからも現場での課題解決型の新品種を投入していきたい」と話した。
ハボタンで同社の推定市場シェアは現在5%だが、2025年には25%の奪取をめざす。
このほか会場では、同社自慢の花き類を展示。雨に強いペチュニア「バカラiQ」シリーズは、梅雨の時期に雨に打たれると発生しやすい灰色カビ病に強く、降雨後も傷みが少なく花が全体を覆うように咲き続ける。また、真夏の暑さや強い日差しに負けずに春から秋まで咲き続ける「サンパチェンス」は全世界で累計2億本以上を販売するロングセラーだ。
野菜では、厳寒期もリレー出荷により安定して供給できるブロッコリーの品種「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」や、収穫後、時間が経っても果皮の色が薄くならない栗カボチャ「ブラックのジョー」を紹介。また、白さび病、萎黄病に耐病性があるカブの「二刀」はその食味の良さを来場者にアピールしていた。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(164)-食料・農業・農村基本計画(6)-2025年10月18日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(81)【防除学習帖】第320回2025年10月18日
-
農薬の正しい使い方(54)【今さら聞けない営農情報】第320回2025年10月18日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第114回2025年10月18日
-
【注意報】カンキツ類に果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 高知県2025年10月17日
-
【国際協同組合年・特別座談会】いまなぜ二宮尊徳なのか 大日本報徳社鷲山社長×JAはだの宮永組合長×JAはが野猪野氏(1)2025年10月17日
-
【国際協同組合年・特別座談会】いまなぜ二宮尊徳なのか 大日本報徳社鷲山社長×JAはだの宮永組合長×JAはが野猪野氏(2)2025年10月17日
-
【国際協同組合年・特別座談会】いまなぜ二宮尊徳なのか 大日本報徳社鷲山社長×JAはだの宮永組合長×JAはが野猪野氏(3)2025年10月17日
-
25年度上期販売乳量 生産1.3%増も、受託戸数9500割れ2025年10月17日
-
(457)「人間は『入力する』葦か?」という教育現場からの問い【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年10月17日
-
みのりカフェ 元気市広島店「季節野菜のグリーンスムージー」特別価格で提供 JA全農2025年10月17日
-
JA全農主催「WCBF少年野球教室」群馬県太田市で25日に開催2025年10月17日
-
【地域を診る】統計調査はどこまで地域の姿を明らかにできるのか 国勢調査と農林業センサス 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年10月17日
-
岐阜の飛騨牛や柿・栗など「飛騨・美濃うまいもん広場」で販売 JAタウン2025年10月17日
-
JA佐渡と連携したツアー「おけさ柿 収穫体験プラン」発売 佐渡汽船2025年10月17日
-
「乃木坂46と国消国産を学ぼう!」 クイズキャンペーン開始 JAグループ2025年10月17日
-
大阪・関西万博からGREEN×EXPO 2027へバトンタッチ 「次の万博は、横浜で」 2027年国際園芸博覧会協会2025年10月17日
-
農薬出荷数量は0.5%増、農薬出荷金額は3.5%増 2025年農薬年度8月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年10月17日
-
鳥取県で一緒に農業をしよう!「第3回とっとり農業人フェア」開催2025年10月17日
-
ふるさと納税でこどもたちに食・体験を届ける「こどもふるさと便」 IMPACT STARTUP SUMMIT 2025で紹介 ネッスー2025年10月17日