パイナップル自動皮むき機「大助」台湾パイン対応機種開発 アストラ2021年4月20日
農業用加工・省力化機器の開発から製造・販売を手がける(株)アストラは、国内外の台湾パイナップルの需要増加に伴い、パイナップル自動皮むき装置「大助シリーズ(KA-750、KA-720)」に台湾パインの皮むき機能を新たに開発した。
金鑚パインに対応したパイナップル自動皮むき機「大助」
固いパイナップルの皮をむくのは容易ではなく、スーパーや青果店で販売されているカット済みのパイナップルは、皮むき後にカットを行ったもの。大量処理を行う食品加工場では筒型のカッター装置で芯ごと一括処理する方法が主流だが、歩留まりが悪く、一つひとつ手作業でむく方法は手間と時間がかかってしまう。また、スーパーなどのインストア販売では、バックヤードに大型装置は置けないため、手作業で皮をむく方法が主流。人手不足もあり新鮮なカットフルーツの安定供給が難しいのが課題だった。同社は、こうした課題を解決するためパイナップル自動皮むき装置「大助」を2019年に開発。高い皮むきの品質を保ちながら、歩留まり改善と人手不足解消を同時に実現している。
むき上がり後の金鑚パイナップル
専用に開発したピーラーブレードを電動制御しながらパイナップルの形状に沿って皮をむく「大助」は、むきあがりの表面はなめらかで、剥皮後の変色やドリップを軽減。この結果、歩留まり約55~60%を実現し、フードロス対策にも貢献する。ボタン1つで操作でき、作業者の習熟度を問わず常に皮むきの品質を維持。各部品は工具不要で取り外せ、本体とは別個に洗浄・消毒ができる。卓上に乗るサイズで、作業後は手で持ち運んで収納できる。
新製品は、ハワイ種と比較すると全体的に柔らかい台湾パイナップル(金鑚パイナップル)に対応。旧来の「大助」はパイナップルの芯の固さを利用して果実を固定する方式だったため、金鑚パインは固定が安定しなかったが、「大助」のアタッチメントパーツとプログラムを改良し、金鑚パインの皮むきにも対応可能となった。金鑚パインでも皮むき後の歩留りは55~60%程度を実現。芯抜きを行わない「大助」は芯まで食べることのできる金鑚パインと相性がよく、皮むき後に切り分けるだけで消費者へ提供できる。
すでに台湾の企業から引き合いが多数あり、今年度の初回ロットは完売。インストアのカットフルーツ用途をはじめ、6次化での利用や加工品工場、露店販売まで幅広く使われている。
同社は6月1日から愛知スカイエキスポ(愛知県国際展示場)で開幕するFOOMA JAPAN 2021に出展。オレンジ・リンゴ・キウイなどの皮むき機「瞬助(KA-700H)」「匠助(FAP-1001)」、パイナップル・メロン・マンゴーの皮むき機「大助シリーズ(KA-750等)」に加え、新開発のパイナップル皮むき機を発表する。
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