BASFと三井化学 ケミカルリサイクルの推進へ協業を検討2021年6月2日
BASFジャパンと三井化学は、日本でのケミカルリサイクルの推進に向けた協業検討を開始。両社は、バリューチェーンの横断的な連携を通じて、日本国内におけるプラスチック廃棄物のリサイクル課題に応えるケミカルリサイクルを事業化することをめざし、共同ビジネスモデルなどあらゆる可能性を検討する。
BASFは、「ChemCycling(R) プロジェクト」で、プラスチック廃棄物を、化学品製造の原料として使用可能な熱分解油に変換する革新的なプロセスをもつ技術パートナーと協働している。ケミカルリサイクルにより生まれた化学品は、プラスチックなどの新素材の製造に使われ、要求の厳しい用途であっても品質を損なうことがないのが特徴。リサイクル原料の量は、第三者による認証済みのマスバランス方式に基づいて特定の最終製品に割り当てられる。ケミカルリサイクルは、技術的、経済的、生態学的な理由からマテリアルリサイクルされていないプラスチック廃棄物に焦点を当てており、マテリアルリサイクルを補完するソリューション。欧州では、この手法により製造された最終製品が既に市場に展開されている。また、BASFは2025年から、化石原料を年間25万トンのリサイクルおよび廃棄物ベースの原材料に置き換えることをめざしている。
BASFジャパンの石田博基社長は「これまで培ってきた技術やノウハウを活用し、三井化学とともに日本国内におけるプラスチックのサーキュラーエコノミーの実現に向けて大きな一歩を踏み出せることを嬉しく思う」と述べている。
一方、2050年カーボンニュートラル目標を掲げる三井化学は、気候変動とプラスチック問題を一体の課題として捉え、リサイクル技術・システムの開発とバイオマス製品ラインナップの拡充により循環経済の実現をめざしている。三井化学のESG担当常務執行役員の平原彰男氏は「日本においてもプラスチック問題は大きな社会課題であり、バリューチェーン全体での社会変革を求められている。BASFが欧州で実証しているケミカルリサイクル技術は価値あるソリューション。当社が持つ技術やエチレンクラッカーなどのアセットと組み合わせることで、循環経済の実現に向けた大きな布石になる」と話している。
カーボンニュートラルやプラスチック資源循環に向けた取り組みが世界的に加速。日本では2020年12月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」が策定されるなど、リサイクルの重要性が高まる中、ケミカルリサイクルはマテリアルリサイクルを補完するソリューションとして注目されている。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲にイネカメムシ 県南部で多発のおそれ 栃木県2025年7月9日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」【公明党】米政策が農政の柱 谷合正明参議院議員2025年7月9日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」【日本維新の会】農業者への直接支払い実現を 池畑浩太朗衆議院議員2025年7月9日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」【国民民主党】食料安全保障基礎支払いの創設めざす 舟山康江参議院議員2025年7月9日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」【社民党】ミサイルよりコメを! 福島みずほ党首(参議院議員)2025年7月9日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」【参政党】10年以内に自給率を倍増 神谷宗幣代表(参議院議員)2025年7月9日
-
【第46回農協人文化賞】地域ブランドつなぐ 営農経済部門・福岡県・にじ農協組合長 右田英訓氏2025年7月9日
-
【第46回農協人文化賞】「不易流行」で農支援 営農経済部門・熊本県・球磨地域農協組合長 福田勝徳氏2025年7月9日
-
【第46回農協人文化賞】人とのつながり糧に 営農経済部門・長野県・グリーン長野農協元組合長 竹内守雄氏2025年7月9日
-
「不幸の書簡」とストックホルム症候群【小松泰信・地方の眼力】2025年7月9日
-
【アンパンマンはなぜ生まれたか】 ノンフィクション作家・梯久美子さん 第46回農協人文化賞特別講演2025年7月9日
-
7月21日、広島でトラクターデモ 令和の百姓一揆 欧米並みの所得補償求め2025年7月9日
-
【人事異動】農水省(7月10日付)2025年7月9日
-
【JA人事】JA上士幌町(北海道)高橋昭博組合長を再任(6月6日)2025年7月9日
-
【JA人事】JA筑前あさくら(福岡県)熊本廣文組合長を再任(6月26日)2025年7月9日
-
【JA人事】JAグリーン近江(滋賀県)大林茂松組合長を再任(6月21日)2025年7月9日
-
【JA人事】JA新得町(北海道) 組合長に太田眞弘氏を再任2025年7月9日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」鳴戸部屋で兵庫の食材使用「ちゃんこ」を堪能 JAタウン2025年7月9日
-
健診施設機能評価認定更新 JA熊本厚生連2025年7月9日
-
JA鹿本のグリーンハウスミカン出荷順調 7月中下旬ピーク、総量130トン見込み2025年7月9日