日本の精米技術に関心 茨城でカンボジア政府関係者 ケツト科学研究所が招へい2023年1月25日
水分計など各種測定器メーカーの(株)ケツト科学研究所(本社・東京都大田区)は1月19日、カンボジア政府の関係者を招き、JA全農いばらきの米穀事業や茨城県JA稲敷の農業倉庫やカントリーエレベーターなどを視察した。カンボジアにおける、水分計を活用したコメ、カシューナッツの品質向上に関する調査で、JICA(国際協力機構)の事業の一貫として実施した。
低温倉庫を視察するカンボジア政府関係者
カンボジアからは、米穀生産を担当する農林水産省の農業総局のシン・ソフォン副総局長氏をはじめ、精米工場を監督する産業科学技術革新省国立計量センターなどの政府関係者4人が参加。午前中は茨城県茨城町にあるJA全農いばらきの本部を訪れ、同本部の並木誠也米穀部次長からJAの組織、米穀・園芸事業への取り組みなどを聞いた。
特に農産物の流通を担うJAの仕組みや付加価値をつけるバリューチェーン構築などに関心を示した。また同じ敷地内にあるJA全農の農産物直売所「ポケットファームどきどき」を訪れて、イチゴやダイコンなど、その品質のよさと大きさに驚いていた。
カントリーエレベーターのコメの流れに関心
午後に訪れたJA稲敷では大型の低温農業倉庫やカントリーエレベーター、精米施設などを視察。特に厳密な日本の米の品質管理に強い関心を示し、実際に色彩選別機にかけた選り分けたコメを手にとって比較していた。また、何度も循環させて水分を均一にするカントリーエレベーターのシステムについて質問が相次いだ。
なお、この調査事業はJICAの民間関連事業のうち「案件化調査(中小企業支援型)」として実施。発展途上国の課題解決に貢献できる日本の民間企業のビジネス提案を支援し、その市場性に関する情報収集や相手国政府機関との関係づくりを支援する。
ケツトの提案した「カンボジア国 高精度水分計を活用したコメ・カシューナッツの品質向上に関する案件化調査」が認められ、同社は現地でコメ・カシューナッツのバリューチェン調査を実施するとともに、関係する政府機関を日本に招いたもの。同社で穀物水分計にかかわる講義と、日本のバリューチェーンの視察として行った。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日