農地利用状況調査業務を省力化「The Meet 広島オープンアクセラレータ」に採択 スペースシフト2024年1月15日
スペースシフトは、広島県がDXの推進と地域の課題解決を目的として、県内15市町とスタートアップ企業をマッチングするプログラム「The Meet 広島オープンアクセラレーター Gov-Tech-Challenge」において、同社が福山市農業委員会に提案した「衛星データと AI による遊休農地判定及び、農地モニタリングによる農業DXサポート」が採択されたことを発表した。
今回採択されたのは、スペースシフトが福山市農業委員会に提案した、SAR 衛星データの AI 解析による農地利用状況調査業務の省力化に関するアイデア。福山市農業委員会では、農地利用最適化推進委員による農地利用状況調査(農地パトロール)を実施しているが、地図準備から現地確認、結果整理に多大な労力を費やしている。
同社が提案したアイデアでは、AIによる画像データの解析による農地利用(遊休農地)の一次判定をすることで省力化するとともに、効率的に遊休農地を検出することで、土地の利活用の促進や培われた技術をプラットフォーム等への転用を図り、産業の効率化、活性化を目指す。
光学衛星を用いた遊休農地に関する類似のサービスは前例があるが、SAR衛星を活用する今回のアイデアはいくつかの点での優位性が期待できる。まず、SAR衛星は、天候の影響を受けず安定した観測でき、光学衛星だけでは判読の難しい土地の特性などの判別が可能。さらに、スペースシフトが独自に開発するAIを活用することで、従来の光学衛星と人手による解析に比べてコスト面や精度面での向上も期待できる。
遊休農地の管理と利活用は日本全国の自治体で課題となっており、SAR衛星を活用する今回の取り組みは世界への展開も可能な技術。同社では、同事業で得られた知見・ノウハウを元に、より深い実証を進め、自治体への提案や関連企業との協業など国内外のマーケットへの参画を予定している。
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