タマネギの高値水準続く 全国平均の小売価格は平年の2.1倍2022年6月2日
農水省が5月31日に公表した食品価格動向調査(野菜)で、タマネギの全国平均の小売価格は平年の2.1倍で、依然として高値水準が続いている。前週との比較では97%とほぼ横ばいの状況。北海道に次ぐ全国2位の産地の佐賀県産の出荷量が増えているため高値のピークは過ぎつつあるが、平年並みまで落ち着くのは今年夏の北海道産が出回るころになるとみられている。
公表された最新の食品価格調査結果(5月23日~25日)によると、タマネギの価格はキロ当たり534円で、前回調査(5月16日~18日)より3%(16円)下がったが、過去5年(2017年~21年度)の同時期と比較した平年比では214%となり、依然として高値水準が続いている。
同省園芸作物課によると、昨年末から続くタマネギの価格高騰は、最大産地の北海道で昨年夏の高温干ばつによる不作で品薄状態となったことが要因であるのに加え、全国2位の産地の佐賀県で、4月以降、低温による生育遅れや雨が多かったことため出荷量が減ったことも影響しているという。
最近になって佐賀県産や兵庫県産の出荷量が増えてきたため、タマネギの小売価格の全国平均は2週間前(5月9日~11日)のキロ当たり581円をピークに下降し始めているが、高値水準は当面続くとみられている。市場関係者は平年並みに落ち着くのは、今年の北海道産の早生品種が出回る夏ごろになるのではないかとみている。
食品価格動向調査は、農水省が毎週、野菜のうちキャベツやねぎ、レタス、たまねぎなど8品目について、各都道府県ごとに10店舗ずつ、計470店舗の量販店で実施しているもので、全調査店舗の小売価格の全国平均値を公表している。
タマネギ以外の価格は、ばれいしょがキロ当たり499円で平年比115%、キュウリが510円で平年比106%、ネギが729円で平年比105%、レタスが399円で平年比105%と、8品目のうち7品目が平年を上回っている。ニンジンは372円で平年比91%だった。
重要な記事
最新の記事
-
農畜産物を「交渉カード」にするな トランプ関税でJA茨城県中央会 森山自民幹事長に緊急要望2025年5月10日
-
米など「重要5品目」守り抜く トランプ関税交渉で森山自民幹事長 茨城で表明2025年5月10日
-
シンとんぼ(141)-改正食料・農業・農村基本法(27)-2025年5月10日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(58)【防除学習帖】第297回2025年5月10日
-
農薬の正しい使い方(31)【今さら聞けない営農情報】第297回2025年5月10日
-
JA貯金残高 107兆2744億円 3月末 農林中金2025年5月9日
-
米、再生産可能な施策で後押し 石破茂総理2025年5月9日
-
【JA人事】JAぴっぷ町(北海道)大西組合長を再任(3月28日)2025年5月9日
-
備蓄米 全農出荷済み6万3266t 落札量の3割 出荷依頼には100%対応2025年5月9日
-
イネカメムシ被害を防げ 埼玉県と加須市、「防除」を支援 JAの要請実る2025年5月9日
-
備蓄米の円滑な流通 さらなる方策検討 買戻し条件見直しも 江藤農相2025年5月9日
-
米価 「高くなる」判断がやや増加 米穀機構2025年5月9日
-
(434)世界の配合飼料業界のダイナミズム【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月9日
-
全農杯全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)岐阜県予選会を県産品で応援 JA全農岐阜2025年5月9日
-
職員対象に「農業体験研修」を実施 JA全農あきた2025年5月9日
-
米を買うときに重視「国産米」77.8% お米についての緊急アンケート 日本生協連2025年5月9日
-
外食市場調査3月度 市場規模は3162億円 3か月ぶりに前年比でもマイナス2025年5月9日
-
BASFグループの第1四半期業績 特別項目控除前EBITDAはほぼ前年同期水準を確保2025年5月9日
-
鳥インフル 米サウスダコタ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年5月9日
-
生活協同組合ひろしまと連携協定「無印良品」商品を供給開始 良品計画2025年5月9日