【コラム・消費者の目】備えあれば・・・2017年11月5日
長崎生まれの私にとって、台風が近づいてくる時のざわざわ感は故郷の思い出の一部になっています。長崎は平地が少ないため、山の斜面を造成して住宅が建てられています。5歳の年に引っ越した家は、南側に切通の崖がそびえたっていました。崖の表面は、コンクリートで覆われていて、その上から太いワイヤーで編んだネットがかけられていました。子供心にあの崖が崩れたらひとたまりもないなと感じていたことを覚えています。
台風が五島列島側を通過すると、東側に位置する長崎は、激しい暴風に見舞われます。当時の玄関は華奢な木枠に薄いガラスが入った引き戸でしたので、父を手伝って下駄箱を引き戸の前に動かしてバリケード代わりにしました。それでも玄関の引き戸は吹き付ける強風で内側に湾曲していて、下駄箱くらいでもつかしらんと、ドキドキしながら一夜を過ごしました。
◇ ◆
平成3年の台風19号は、長崎市に上陸。2軒先のお宅からベランダが飛んできて、実家の屋根に穴が開けました。そこから風が吹き込んで瓦が何枚も飛んだそうです。この台風はその後、山口県から日本海に抜けたものの日本列島に沿うように北上し、各地で甚大な被害をもたらしました。青森で収穫前のリンゴが大量に落下したことでりんご台風と呼ばれるようになりました。
◇ ◆
茨城に住んで20数年。台風の進路に当たる時は、素人ながら事前に畑を見回って、支柱の補強をしています。どこを台風が通過すると畑のどちらから風が吹くのか分かるようになると、植え付けの方向を工夫するだけで風が抜けて倒伏を免れることもあります。自然の前では人間は無力です。しかし、事前に準備をすることで防ぐことができる被害もたくさんありそうです。
重要な記事
最新の記事
-
全農 全国共通おこめ券を臨時発行2025年12月11日 -
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】本質を冷静に踏まえる必要性2025年12月11日 -
カヤの実【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第368回2025年12月11日 -
野村不動産HD・農林中金と連携協定 農産物消費拡大を通じた地域活性化へ JA全農2025年12月11日 -
都内最大級の地チーズイベント「北海道地チーズ博2026」2月に開催 ホクレン2025年12月11日 -
ニッソーグリーンの吸収合併を発表 日本曹達2025年12月11日 -
青年部がひばり保育園へ新米を贈呈 JA鶴岡2025年12月11日 -
米・食味分析鑑定コンクール金賞 南魚沼産ユーグレナ育ち米「ぴかまる」販売開始2025年12月11日 -
農業生産者と消費者つなぐ「寶CRAFT」環境省「グッドライフアワード」で表彰 宝酒造2025年12月11日 -
次世代型のカインズ 初号店「カインズ 吉川美南店」11日グランドオープン2025年12月11日 -
クラフトビール好きの新おつまみ「ザクスティック 燻製炙りベーコン風味」新発売 亀田製菓2025年12月11日 -
農業用生分解マルチシート「NINJAマルチ」に新サイズ追加 オーミヤ2025年12月11日 -
鳥インフル 米国からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年12月11日 -
鳥インフル リトアニアからの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年12月11日 -
窒素に頼らない肥料設計セミナー 岡山県総社市で開催 農機具王2025年12月11日 -
棚田保全への理解と共感を広げるサイト「ヤマタネと棚田」公開2025年12月11日 -
第167回勉強会『植物工場・施設園芸における育種戦略』開催 植物工場研究会2025年12月11日 -
給食のない冬休みの食卓応援 フードドライブ品寄贈式開催 パルシステム山梨 長野2025年12月11日 -
花とみどりの流通DXを加速「第5回日本サービス大賞」で農水大臣賞 豊明花き2025年12月11日 -
ファイバーリサイクル衣類 海外への送り出しを実施 グリーンコープ2025年12月11日


































