イタリア旅行の穴場 ブラッチャーノ湖とアングイッラーラ【イタリア通信】2025年8月23日
ローマから40キロほど北、ブラッチャーノ湖の湖畔にアングイッラーラ(Anguillara)
という町があります。
ブラッチャーノ湖では昔からウナギ漁が盛んで,「アングイッラーラ」のアングイッラは「うなぎ」という意味で、「うなぎの町」呼ばれるようになった(別な説もあるが)と言われています。湖の美しい景色を望む丘の上に築かれた中世の素敵な町です。
7月30日。土用の丑の日の1日前でしたが、歴史地区の中心、窓から湖が見渡せる小さなトラットリア「La Terazza sul Lago」でウナギを食べました。
蒲焼でないのが残念でしたが、ぶつ切りにしたウナギとニンニク、玉ねぎをオリーブオイルでいため、白ワイン、ワイン酢をかけて煮詰めたもの。Alla cacciatora(猟師風)
と呼んでいましたが、白ワインに良く合い、満足しました。
この町のレストランでは湖でとれる魚の料理が自慢です。
しかしウナギは禁漁期間が長く、量も制限されているので、ウナギを食べる場合は前もって確認する必要があります。
Anguillaraの町 は30年以上前から、西サハラの難民キャンプ出身の子どもたちを毎年夏に招待し、「平和の小さな使者」として地域ぐるみでサポートしています。
たまたま私が市を訪問した時に、難民の子供たちは市長に会いに来ていました。
子供たちの国は1976年に設立されたサハラ・アラブ民主主義共和国。私はこの国の建国5周年、1981年にモロッコと戦闘中の西サハラ解放戦線を取材したのでとても懐かしく思いました。そしてまた、こんなに長い間、子供たちを招き色々と援助しているアングイッラーラの町や市民に感心させられました。
市長のアンジェロ・ピッツィガッロ(Angelo Pizzigallo)さんは
「日本人がウナギが大好きだとは知りませんでした。日本の湖畔のウナギの町とぜひ交流したいと思います。」と話します。
ブラッチャーノ湖は面積57平方キロの火口湖。非常に透明で清浄。ローマ市の飲料水源の一つとしても利用されているため、環境保護が厳しく、水上バイクやモーターボートの使用は禁止されています。
そして湖畔にはアングイッラーラ以外にも訪れたいところが幾つもあります。
―Museo Storico dell'Aeronautica Militare (MUSAM)
イタリア空軍 歴史博物館
ブラッチャーノ湖畔の博物館は、世界的にも有数の水上機のコレクションを誇る航空史博物館です。
特に、伝説的な高速水上機「マッキ MC.72」は速度記録を未だに保持しており、航空ファンから熱狂的に支持されています。
そして宮崎駿監督の『紅の豚』の主人公ポルコ・ロッソが乗った飛行機のモデルとなった1920〜30年代のイタリア機マッキ M.33、サヴォイアS.21も展示されており、宮崎監督が訪問した際に操縦席に載せてもらい大喜びだったとの話が残されています。
一般の人はこれらの飛行機には乗せてもらえませんが、予約すればF104ジェット戦闘機のコックピットに座ったり、フライトシミュレーターを試すことができます。
―ブラッチャーノ城
正式名称は「オルシーニ・オデスカルキ城(Castello Orsini-Odescalchi)」で、15世紀に建てられました。保存状態がとて良く、イタリア国内でも最も美しい城のひとつです。
この城は、強大な貴族であったオルシーニ家によって築かれ、17世紀にオデスカルキ家が所有権を引き継ぎ、現在でも同家の管理のもとで運営されています。
見どころは:中世の家具が残る豪華な内部、美しいフレスコ画と天井装飾、城壁から見下ろすブラッチャーノ湖の絶景、武具・甲冑の展示室、そして中庭や地下牢の見学も可能。ヨーロッパの中世の城がどのようであったかがよくわかります。
城は結婚式やイベントの会場としても人気があり、ハリウッドスターのトム・クルーズとケイティ・ホームズが2006年に結婚式を挙げた場所としても知られています。
日本人でも式を挙げることは出来るそうです。
ローマからわずか40キロ。電車で1時間のところにこのように魅力的な場所があるのです。
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