系統金融機関、リスク管理債権950億円減少2013年9月17日
農水省が24年度末系統金融機関の状況を公表
農水省は、農協系統金融機関が抱える不良債権の実態を把握するため、平成24事業年度末におけるリスク管理債権等の状況をとりまとめた。
農協系統金融機関では、経営の健全性確保のために農協法または農林中央金庫法にもとづくリスク管理債権(※1)の開示を行うとともに、金融再生法開示債権(※2)については、自主的な開示に取り組んでいる。農水省は、不良債権の実態を把握し、不良債権処理への取り組みを促すために、当該開示情報を調査・取りまとめたうえで公表している。
今回の調査結果によると、24年事業年度末の農協系統金融機関のリスク管理債権の額は1兆70億円で、前年度末比950億円減少している。リスク管理債権比率は、同0.3ポイント減少して2.2%となっている。ちなみに全国銀行のリスク管理債権比率は2.4%、信金・信組は6.6%となっている。
また、金融再生法開示債権の額は、1兆140億円で、前年度末より970億円減少している。金融再生法開示債権比率は同0.3ポイント減少して2.2%となっている。
なお、調査対象は農林中金1、信連34、JA717で合計752。
※1 リスク管理債権
貸出金のうち元本または利息の支払いの遅滞が継続しているなど一定の条件に該当するもので、農協法または農林中金法に基づき開示が義務付けられている。
※2 金融再生法開示債権
貸出金および貸出金に準ずる債権のうち経営破たんに陥っている債務者に対するもの等一定の条件に該当するもの。
(関連記事)
・農協系統のリスク管理債権、対前年度比360億円減 農水省調査(2012.09.18)
・JAのリスク管理債権比率、減少 農水省調べ (2011.09.05)
・不良債権着実に減少 (2008.09.19)
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