イノベーションファンド通じ農業情報設計社へ出資 農林中金2020年7月29日
農林中央金庫は、農林中金イノベーションファンドを通じて、農業用トラクターのGPSガイダンス技術を持つ(株)農業情報設計社に出資した。
農業情報設計社プロダクト「AgriBus シリーズ」
農業情報設計社は、世界で80万件以上ダウンロードされているトラクター運転支援アプリ「AgriBus-NAVI」や、高精度の位置情報を取得するためのGPS/GNSSレシーバーである「AgriBus-GMiniR」、既存の農業機械に後付けで自動操舵を可能にする「AgriBus-AutoSteer」などを提供するAgritechスタートアップ企業。ほ場において正確な軌道でトラクターを運転することは熟練の技術を要する。その上、トラクターの運転手は正確な現在地やどこまで作業をしたかがわからくなってしまうと農薬散布や施肥等の作業が重複したり、未実施の部分が生じたりして、農薬の過剰散布や雑草や病害虫の発生を招いてしまう。こうした課題を解決るす同社の一連の製品は、農業者に熟練技術がなくても正確に等間隔な作業を支援する。
従来のGPS/GNSSガイダンス装置や自動操舵装置は、主に導入費用の課題から大規模ほ場中心の普及にとどまっていたことから、同社は、ひとりでも多くの農家へテクノロジーを届けようと、中小型トラクター向けでも導入可能な低価格での製品提供を行っている。
今回のファンドは、広くテクノロジーの恩恵を普及することを掲げ、農家の収益改善や労働力の課題解決に取り組む同社の理念に共感して出資が実施された。
農林中金は今後、JAグループが設立したオープンイノベーション組織、AgVenture Labのネットワーク等を活用しながら、同社の事業展開を支援していく。
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