電動車のバッテリー診断・放電サービスの実証・運用開始 JA三井リースグループ2025年11月18日
JA三井リースおよびJA三井リースオートのJA三井リースグループと、株式会社電知(埼玉県)、日本オートリサイクル株式会社(富山県)は、電動車(HV)のバッテリー診断・放電サービスの展開を目指した実証実験を行い、日本オートリサイクルにおいて正式にサービスの運用を開始した。
診断機器イメージ Bi-S.C002P診断放電実証の様子(場所:日本オートリサイクル)
電動車(HV含む)の普及が進む中、車載バッテリーのリユース・リサイクルを軸としたサーキュラーエコノミーの重要性が高まっており、経済産業省の試算によると、2030年には国内市場規模が約80兆円に達すると見込まれている。
一方で、中古バッテリーの劣化診断や性能評価の基準が未整備となっているため、バッテリー価値の正確な判断が難しく、結果として、電気自動車(EV)の中古市場での評価がガソリン車に比べ著しく低くなり、EV普及の障壁となっている。また、EVバッテリーに使われるリチウムやコバルトなどのレアメタル資源の確保も国家的課題で、国内での高付加価値な再利用が進まず、多くの中古EVが海外へ流出している。
さらに、リサイクル現場では、解体されたEV/HVのバッテリーパックが適切な評価や処理体制が整わないまま長期間保管されるケースが多く、その保管量の増加から発火による火災リスクや保管スペースの逼迫が深刻化。こうした課題に対応するため、JA三井リースグループ、電知、日本オートリサイクルは、バッテリー診断・放電サービスの共同実証を完了し、同サービスの運用を始めた。
実証実験では、リースの契約期間が満了した車両や廃車となったEV/HV車両を活用。車載状態でのバッテリーおよび解体時に取り外されたパック型バッテリーに対し、CHAdeMO端子を用いた診断および放電処理を検証した。これにより、複数の車種・バッテリーに対応可能な診断・放電プロセスを検証するとともに、車種ごとの治具(専用アタッチメント)を開発した。
電知が提供するサービスは、持ち運び可能な機器を用いることで短時間・非破壊のバッテリー診断を可能にする。また、リサイクル現場や中古車販売店、整備工場など、場所を問わず迅速なバッテリー評価を実現する。診断には電気化学に基づく「電気化学インピーダンス法」を採用し、一般的なSOH測定では測定できない電池そのものの劣化度合いを直接計測。これにより、バッテリーのリユース・リパーパス・リサイクルの正確な判断が可能となる。
さらに、この診断機器を用いた放電処理サービスも提供しており、リサイクル現場における発火リスクの低減や安全な保管・輸送を支援する。同サービスは、バッテリーの性能・劣化状態を正確に把握することで、リユース・リサイクルの可否を判断。また、放電作業の実施により発火リスクを低減し、安全な保管・輸送を可能にする。
今後は、診断・放電技術のさらなる高度化を図るとともに、全国展開を視野に入れたサービス体制の構築を進めていく。
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