米の需給対策を農相に要請 JAグループ2013年10月2日
JA全中の萬歳章会長らは10月1日、林農林水産大臣に対してTPP(環太平洋連携協定)交渉に関する緊急要請とともに、25年産米の販売環境整備など需給対策の実施を要請した。
◆「脱退辞さず」不退転で
TPP交渉は10月8日のインドネシアでの首脳会合で大筋合意をめざして首席交渉官会合などが行われている。 萬歳会長は自民党と衆参農林水産委員会の決議を「必ず実現すること」を求めた。要請書では「政府は決議を遵守すべく『脱退も辞さない』不退転の覚悟をもって交渉に臨むことを国民に明確に約束すべきである」と強調している。
また、秘密保持契約を理由に交渉状況が政府から情報開示されないため、「われわれも利害関係者。相談や協議する場をつくっていただきたい」と要請した。
これに林農相は「TPPについては関係閣僚会議も開き、APECでの閣僚会合、首脳会合はひとつのヤマ場でしっかりと対応していきたいと考えている。自民党や国会の決議は当然のこと守り抜く覚悟だ」と述べたほか、情報開示についても「いろいろな工夫していきたい」と述べた。
(写真は10月1日の要請活動のようす)
◆需要拡大も重要
水田農業の確立対策については、9月15日現在の作況を受けて「相当の過剰感がある。われわれも取り組むことは当然だが、政府も過剰に対して支援をお願いしたい」と述べた。 JAグループは25年産の作況と持越在庫をふまえると、60?80万tの過剰が想定されているとして、過剰をなくすには26年産米生産数量目標の大幅削減が必要だとしているほか、、過剰米対策基金の活用による需給改善の取り組みとともに、政府の支援による他用途販売や持越米としての販売が必要だとしている。 これらに対して林農相は、26年産米の生産数量目標の削減とともに、「単に余った米をどうするかということではなく、需要をきちんと見つけていくことも重要」であることなどを指摘した。
(関連記事)
・JA全中、新農政の対策PT設置(2013.09.06)
・農業政策・税制で要望 JA全中理事会(2013.08.09)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日