「家庭で炊飯した米」を食べる人が増加2015年7月10日
JC総研調査で判明
JC総研は7月9日、「米の消費行動に関する調査結果ー2015年調査ー」を発表した。
JC総研では、2008年1月から、農畜産物の消費行動をテーマに、全国の消費者を対象にしたWeb調査を実施している。今回は24回目の調査となる「米の消費行動に関する調査」を、2015年3月に行い、ネットモニター2085人から回答を得て、集計分析した。
今回調査の特徴は、「家庭で炊飯した米」の食数が、全体を通じて増えたことだ。この1週間(3食×7日=21食)、主食に何を食べたのかを尋ねたところ、米を主食とした食数が13.33食と、前回(12.96食)に比べ増加した。米以外を主食とした食数は、前回に比べ、パン類は0.47食、めん類は0.14食、ともに減少した。また前回増えた「食べなかった」は、1.49食(前回1.36食)とさらに増えた。
家庭で炊飯した米を主食とする食数は、11.24食(前回10.68食)と、過去5年間で最多となった。なかでも、既婚男性の家庭で炊飯した米の食数は、12.17食と主婦、単身女性や単身男性に比べて多かった。単身女性は、炊飯した米の食数が既婚男性に次いで増加したが、他方「食べなかった」人も増加した。
家庭で炊飯した米の食数が増えた理由は、「外食を減らして、家で食べることが増えたから」の56.0%(前回53.6%)がトップ、次いで「健康のため」28.3%(同20.4%)、3番目に「パン・麺類を減らしてご飯を食べることが増えた」が25.9%(同26.0%)、続いて「外食・中食に比べて、家庭での炊事の方が安いから」が21.7%(同7.7%)となり、前回に比べ一挙に14ポイントも上昇した。
米の購入価格帯(5kg袋)を見ると、最も多い価格帯は「1500円未満」21.3%(前回12.6%)で、前回を大きく上回った。次いで「1500~1700円」が19.3%(同18.8%)、前回トップの「1700~2000円」19.2%(同24.4%)が3番目となった。
米を購入する際のこだわりと理由は、「価格帯」が断然トップの65.1%(前回59.9%)、次いで「品種」が21.1%(同19.7%)、「産地」や「精米年月日」が続く。前回から選択肢の一つに加えた「ブランド米」は5.6%(同4.4%)と微増、「特別栽培米」や「有機米」を上回った。
今回の「米の消費行動に関する調査結果」を見ると、経済状況や社会環境の影響を反映してか、「安い米」を「少量」「家庭で炊飯」して「食べきる」傾向があり、「健康志向」はあるものの「特別栽培米・有機米」には、それほど拘らない、という消費心理が浮かび上がってくるようだ。
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