「CRAFT SAKE WEEK」に米ゲル使用食品を出品 ヤンマー2017年4月17日
2017年4月7日から16日までの10日間、東京六本木ヒルズアリーナで、JAPAN CRAFT SAKE COMPANYの主催で「CRAFT SAKE WEEK」が開催された。ヤンマーはこの催しに米ゲルを使用した食品を出品し、画期的な米ゲル応用技術を紹介した。



米ゲルとは、新しい米加工技術で、米を製粉しないでゲル状にしたもので、二次加工しやすくし、多様な食品への応用を可能とした全く新しい食品素材のことだ。
原料は、「ミズホチカラ」や「モミロマン」など、アミロース含量25%以上の高アミロース米を使用する。これらの米は飼料用米として普及しているもので、多収穫品種で低コスト栽培されている。
高アミロース米を米粒のまま、ダイレクトGEL転換技術を用いて加水・温度調整・高速機械攪拌し、米ゲルを製造する。この米ゲルは保水性が高く、物性の経時変化が少ないという特性があることから、さまざまな食品への応用が可能だ。
菓子や麺類、パンなど食感や硬さも自由に加工できる。また、100%植物性の安全な乳化剤や増粘材料としても注目されている。小麦粉の代用品として、グルテンフリーのアレルギー対応食材としても注目されている。
ヤンマーは今回の催しに、米ゲルを使用したクロワッサンや各種の大福餅を出品。来場者に試食提供し好評だった。
同社の子会社であるヤンマーアグリイノベーション(株)(出資比率50%)と(有)アグリクリエイト(同25%)、(有)ながさお農産(同25%)の3者は、茨城県稲敷郡河内町にライステクノロジーかわち(株)を設立し、米ゲルの本格製造を開始した。
米ゲル技術はもともと農研機構の特許だが、製造設備はヤンマーが特許を申請している。今後の展開として同社は、米ゲルの高付加価値加工により、米・食料の自給率向上や海外展開、健康食・医療食分野での展開も視野に入れている。
そのためには、高アミロース米の供給体制の整備、産業化に向けた更なる技術開発、地域創成型ビジネスモデルとして「地元の米で地元の名産品」を開発し、地域の雇用も創出・確保していく、という壮大な事業プランを描いている。
(写真)ヤンマーが米ゲル食品を出品 米ゲルを使用したクロワッサン・大福
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】ブロッコリーの黒すす病にSDHI剤耐性菌が発生 北海道2025年12月25日 -
【注意報】イチゴにハダニ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年12月25日 -
家庭での米消費、前年比11.7%減 マイナス幅拡大、「新米不振」裏付け 米穀機構11月調査2025年12月25日 -
米価高騰に対応、「4kgサイズの米袋」定番化 値ごろ感出し販売促進 アサヒパック2025年12月25日 -
協同組合の価値向上へ「鳥取県宣言」力強く2025年12月25日 -
【世界を診る・元外交官 東郷和彦氏】トランプ再来の嵐 自国利益に偏重2025年12月25日 -
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】なぜ日本は食料難の経験を教科書から消したのか?2025年12月25日 -
【Jミルク脱粉在庫対策】基金初発動1.2万トン削減 なお過剰重く2025年12月25日 -
すべての都道府県で前年超え 2024年の県別農業産出額 トップは北海道2025年12月25日 -
【農と杜の独り言】第7回 祭りがつなぐ協同の精神 農と暮らしの集大成 千葉大学客員教授・賀来宏和氏2025年12月25日 -
国連 10年に一度「国際協同組合年」を決議2025年12月25日 -
秋田と山形の3JAが県越え連携協定2025年12月25日 -
日本産の米・米加工品の輸出促進策を議論 「GOHANプロジェクト」で事業者が意見交換 農水省2025年12月25日 -
26年産米の農家手取り「2万5000円めざす」 暴落の予兆に抗い再生産価格を確保 JA越前たけふ2025年12月25日 -
笹の実と竹の実【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第370回2025年12月25日 -
茨城県で鳥インフル 97万羽殺処分へ 国内10例目2025年12月25日 -
ホットミルクと除夜の鐘 築地本願寺でホットミルクお振舞い JA全農2025年12月25日 -
JA共済アプリ・Webマイページに「チャットボット」機能を導入 JA共済連2025年12月25日 -
5県9JAの農産物・加工品を販売 第46回マルシェ開催 JA共済連2025年12月25日 -
短期プライムレートを年2.125%に引き上げ 農林中金2025年12月25日


































