新総合研究所の竣工式を開催 3研究所統合で作業・実験を効率化 日本穀物検定協会2025年8月28日
(一財)日本穀物検定協会は8月27日、埼玉県吉川市に建設した総合研究所の竣工式を開催した。同会の中央研究所、東京分析センター、神戸分析センターの3研究所を統合し、10月から本格稼働する。
関係者によるテープカット(左から中井社長、尾室課長、井出会長、中原市長、森井常務執行役員)
場所はJR武蔵野線吉川美南駅東口エリアで、敷地面積7000平方メートル、地上3階建て、延床面積は5228平方メートル。人員は事務職を含め約100人となる。
竣工式ではテープカットの後、井出道雄会長が「総合研究所という名称は研究施設を統合するとともに、従来の枠を超えて幅広い理化学分析を行う観点から名付けた。日本の穀物・食品の安全安心に応える大きな役割を担い、さらに高精度な理化学分析を行い、結果を迅速に届ける」とあいさつした。
来賓の中原恵人吉川市長は、吉川美南駅東口エリア開発に触れ「市民の幸福実感に寄与する地区であり、地域コミュニティの中核となるよう、市と連携して子どもたちの社会教育にも取り組んでほしい」と歓迎の意を述べた。
農水省農産局の尾室義典穀物課長は「農産物を取り巻く状況は大きく変化し、食の安全性や品質に対する国民の関心が高まっている。これまで培った豊富な経験を踏まえ、国民の豊かで安全な食生活の実現に貢献してほしい」と期待を寄せた。
設計・施工を担当した清水建設と分析機器・実験設備を提供した島津理化には、井出会長から感謝状が贈られた。清水建設の森井満男常務執行役員は「地域社会に寄り添う研究所として周辺環境に貢献するデザインをともに作り上げることができた」、島津理化の中井泉社長は「吸排気をコントロールする独自開発の装置を導入できた」と謝辞を述べた。
吉川美南駅東口エリアは「笑顔と緑あふれるみんなの庭」をコンセプトに開発が進み、総合研究所がある産業ゾーンは地域住民との交流や防災拠点として位置づけられている。子どもたちの社会教育に寄与するため、2階や3階の実験室・機器室はガラス窓から見学できる設計とした。
総合研究所の外観
外観はフレキシビリティーをテーマに、ファサードやバルコニーに温かみのあるデザインを採用。研究室から屋上に伸びる排気ダクトはルーバーで覆った。河川氾濫に備え、建物1階は地面から約1メートルかさ上げし、事務室はフリースペースとラウンジを設置して働きやすい環境も整えた。
内部は作業効率を高める構造とし、機器室には配管や電源を一体化したユニットを採用。設備面では「製紙工場以外の第三者試験機関では初めて」最新鋭の紙質試験機(オートラインS)を導入し、検定時間を半減させる。さらに、島津理化が開発したドラフトチェンバー(換気装置付き実験台)は、有害ガスが漏れないよう扉の開閉高さを一定に制御する仕組みを備えている。
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