家庭での米消費、前年比11.7%減 マイナス幅拡大、「新米不振」裏付け 米穀機構11月調査2025年12月25日
1人1ヵ月当たりの精米消費量が9ヵ月連続で、前年同月と比べマイナスとなった。11月は前年同月比のマイナスが特に家庭内消費で拡大しており、「新米が動かない」という取引関係者の証言が裏付けられた形だ。
公益社団法人米穀安定供給確保支援機構(米穀機構)は12月25日、全国の消費世帯モニターを対象とした「米の消費動向調査」の11月分の結果を公表した。
モニター世帯の1人1ヵ月当たり精米消費量は4659gで、うち家庭内消費が3045g、中食・外食の消費量は1614gだった(有効調査世帯数は1943世帯)。前年同月と比べると、精米消費量は▲7.8%、家庭内消費量は▲11.7%、中・外食消費量は+0.7%だった。家庭内は8ヵ月連続で前年同月を割り込み、全体では9ヵ月連続で前年同月より少なかった。ただし、2024年12月から前年同月比割れしてきた中・外食での消費量は1年ぶりにプラスに転じた。
取引関係者からは「新米が動かない」という話が相次いでいるが、定評ある調査で裏付けられた形だ。農水省の調査でも、集荷から卸、卸から実需への販売数量は11月に入り大きく落ち込んでいる。
また、「精米購入経路別の購入単価」(複数回答)をみると、10月には1kg当たり797円だったスーパーが11月には856円になっているように多くの購入経路では値上がりしているが、産地直売所は790円が732円に、ドラッグストアは705円が697円に値下がりした。取引上流での価格下落が、これらの販売チャンネルでは早く現れている可能性がある。
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