農協のあり方を検討 規制改革会議2013年9月11日
内閣府の規制改革会議(議長:岡素之・住友商事相談役)の農業ワーキング・グループが9月10日、第1回会合を開き12日の本会議に提案する検討事項案を決めた。農協については「農業者・消費者に貢献する農協の在り方」を論点とした。
農業WG(座長:金丸恭文・フューチャーアーキテクト代表取締役会長兼社長)は検討の視点として▽競争力のある農業、魅力ある農業、農業の成長産業化の実現▽わが国の重要な資源である優良農地の多面的機能に配慮した適切な保全と有効利用を促進する観点、を挙げている。
検討項目のうち農協については「農業者・消費者に貢献する農協の在り方」の観点から検討することとした。具体的な事項は▽コンプライアンス改革▽農政における位置づけの明確化、の2項目。
内閣府の規制改革会議推進室は「コンプライアンス改革」で念頭に置いている例に農協監査士制度を挙げる。組合員に最大奉仕をする農協として、現在の監査制度に外部の目を加えることによって、より透明性を高める必要があるのではないかとの意見があるという。 一方、「農政における位置づけの明確化」は、本来、行政が担うべき役割と責任を農協が負わされていないかとの問題意識があるという。行政と農協の役割を検証し、本来、農協が担わなければならない役割と行政上の位置づけを検討していくとしている。
いずれも幅の広い検討項目として議論をスタートさせ、具体的な項目は今後、増えていく可能性がある。
そのほか農地制度問題では法人が貸し手に農地を返還する場合の条件の検証や、農業委員会による耕作放棄地への指導、通知、勧告などの実態を検証する項目も挙がった。
12日の本会議で正式に項目を決めるが、農協問題に限らず検討状況に応じて項目の追加を行う方針だ。
【農業WGの検討事項案】
○多様な担い手に対する農地の集積・集約化をめざした農地制度の在り方
(1)農地の信託事業の民間開放等
(2)農業生産法人の要件緩和(資本、事業、役員)
(3)法人のリース条件のあり方(返還に伴う諸問題)
○農地の利活用・保全における農業委員会の在り方
(4)農業委員会の機能と組織
(5)農地制度の運用実績に対する評価(耕作放棄地の解消・防止等を含む)
○農業者・消費者に貢献する農協の在り方
(6)コンプライアンス改革
(7)農政における位置づけの明確化
○その他
(8)農林水産・商工関係信用保証保険制度の連携強化、等
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