農研機構とJALグループが包括連携協定 イチゴ起点に世界へ発信2026年2月17日
農研機構(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)と日本航空を中心とするJALグループは2月16日、日本の農業と食品産業の発展をめざし包括連携協定を締結した。
右から日本航空の斎藤祐二副社長、農研機構の久間和生理事長、JAL客室乗務員の川本笑子さん
連携協定は農研機構が持つ育種から生産・流通までの知見や技術と、安全で高品質な輸送ネットワークを持つJALグループのサービスを組み合わせて、日本食の国際ブランド化や輸出拡大による地方経済の活性化をめざす。
第一弾として農研機構が開発した「恋みのり」、「よつぼし」などのいちごの品種をJAL Agriport社が成田空港近くで運営している農場「JAL FARМ」で共同栽培し、ファーストクラスの機内食や空港ラウンジでの提供をめざす。同農場は2018年に開設しいちご狩りの観光農園として運営しているほか、成田空港内の同社ラウンジでいちごを提供してきた。今回は実証ほ場として活用する。
すでに5品種で栽培を開始しており25年度中に収量や品質の課題を整理、26年度には収穫・提供をめざす。
また、農研機構の生育予測技術などをもとに収穫時期・収量・品質を高精度に予測するモデルの構築もめざす。これによって機内食やラウンジでの高品質ないちごなど農産物の提供とフードロス削減にもつなげる。
物流面ではJALの貨物事業ブランド「JALCARGO」のネットワークと高品質なハンドリング技術に対して、農研機構が持つ輸送中の振動による損傷データに基づく輸送技術の改善、品質・鮮度保持技術の提供などで農産物の輸出拡大をめざす。
そのほか、JALカーゴサービスが成田空港で一部を担っている植物検疫を農研機構のグループである農研植物病院が出張検査することで検査の待機時間を減らし輸出の物流機能を強化することにも取り組む。
農研機構の久間和生理事長は「いちごは突破口。輸出によって外貨を稼ぎ地方経済を活性化していきたい」と話し、日本航空の斎藤祐二副社長は「航空輸送に加え、これからは社会課題解決への貢献がJALグループがめざすところと考えている。食料安全保障のために農業を成長産業にしていくのは日本にとって極めて重要な課題。そのキーは高品質な農産品をグローバルに展開していくことが大事だと思っている」と話し、連携協定の意義は「非常に大きい」と強調した。
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