成田西陵高校(千葉)が優勝 みんなDE笑顔プロジェクト2013年11月25日
JA全中主催「全国高校生みんなDE笑顔プロジェクト」
JA全中が主催する「全国高校生 みんなDE笑顔プロジェクト」は11月24日、東京・市ヶ谷の家の光会館で決勝大会を開催。東日本地区代表の千葉県立成田西陵高校「地域生物研究部」が最優秀賞に輝いた。

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決勝大会に出場した6チームと主催者・審査員ら
このイベントは、全国の高校生から「農」をテーマにしたさまざまなアイディアを募集し、その成果を競い合うもの。
今年のテーマは「農家を笑顔にする」。農業高校だけでなく、商業高校、工業高校など全国から115校160チームがエントリーし、地区大会を勝ち抜いた6チームが決勝大会に臨んだ。
◆新しい技術「世界に広めたい」
優勝した成田西陵高校・地域生物研究部のプロジェクトは「環境にやさしい農業を実現!?昆虫たちが笑顔を贈る?」。
このチームが開発したのは、野菜・果樹害虫であるアブラムシの天敵テントウムシを利用した新たな防除技術だ。
テントウムシの羽を接着剤で固定し、飛べないようにするとともに、ほ場を畦板で囲みテントウムシをほ場に留めて防除する。
テントウムシの採取には市販の掃除機、接着剤や畦板は100均ショップやホームセンターで買えるものを利用しているので、低コストで防除できる。
また、接着剤は簡単にはがすことができ、生殖にも影響しないなど、テントウムシの生態にも配慮している点がポイントだ。11月にはフランス領タヒチ政府の農業省大臣から問い合わせを受けるなど、世界的にも注目される技術であることが評価された。
表彰式で生徒らは「地域の農業者や部活の先生、部員らの協力のおかげ」と涙交じりに感謝を述べた。部長の根本優也さんは「誰でも簡単に利用できる技術。世界的に知らない人がいなくなるぐらい広めたい」と研究成果の広がりに期待した。この技術は、「企業による独占や事業化などを防ぐため、特許を出願中」(清水敏夫・同校教諭)だという。
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優勝した成田西陵高校の3人
◆農商工連携の必要性を再確認
準優勝は、中日本地区代表の京都市立伏見工業高校「小水力発電で地域資源を活かす!」。間伐材を利用して、農業用水路などに設置できる小さな水力発電装置を開発し、獣害対策用の電気柵の電源供給などに役立てた。
審査員らはこのプロジェクト全体を通した感想として、「商業高校や工業高校にも優れた取り組みが多く、農商工連携の大事さを改めて感じた」(佐藤淳・日本経済研究所常務執行役員)、「目先の利益にとらわれることなく、10年後、20年後に日本の農業を引き継ぐための研究が多かった」(伊藤房雄・東北大学大学院教授)、「すべての発表が可能性の宝庫。若い力で日本農業を世界レベルに引き上げてほしい」(殿村美樹・TMオフィス代表取締役)と讃えた。
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会場に展示された伏見工業高校の小水力発電機
◇
決勝大会の結果は次の通り。
○最優秀賞
千葉県立成田西陵高校地域生物研究部「環境にやさしい農業を実現!?昆虫たちが笑顔を贈る?」
○準優勝
京都市立伏見工業高校・小水力発電で地域資源を活かす!「小水力発電で地域資源を活かす!」
○敢闘賞
▽福島県立郡山北工業高校・北工Re笑顔「福島の酪農家の一助となりたい『グラス・カッター酪DA農PJ』」
▽兵庫県立篠山東雲高校・特産でeco&smile「特産でeco&smile」
▽沖縄県立中部農林高校・OKURA「うるま市の宝 『オクラ』で広がる笑顔の輪」
▽徳島県立美馬商業高校・みまから!やって美馬商「みまから6次産業化?トウガラシと映像による地域づくり?」
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