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今こそ和牛を 「焼肉の日(8.29)」を控えJA全農が「和牛サミット」2020年8月27日

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「焼肉の日」を目前に控えた8月26日、JA全農は東京都内で「和牛サミット」を開催した。長引くコロナ禍で苦境にあえぐ和牛業界を支援する取り組みで、地方の生産者や小売業者などと遠隔モニターでつなぎながら、現場の苦しみや今後の取り組みなどをトークセッションの形で共有した。

自分を「ぎゅう」自分を「ぎゅう」

サミットの冒頭、JA全農の齊藤良樹常務は、日本の食文化である「和牛」業界が新型コロナウイルスの影響で苦境に立たされていることに触れ、「8月29日の焼肉の日を機に、和牛の消費拡大を図っていく」と決意を述べた。

大手6紙に掲載する広告は「焼肉の土俵」と銘打つもので、人種や国籍を超えた多くの人々が焼肉を楽しむ様子を描いた。コロナ禍の現場で活躍する医療従事者やブルーオンパルスのパイロット、全農が応援する卓球全日本の選手など、ウイルス発生から今夏にかけ、コロナ禍のもとで頑張った様々な人々が表現されている。描かれた人数は総勢178人。

それら多くの人で埋め尽くされた広告の中央には、家庭のカセットコンロやホットプレートを置くスペースを用意。コンロやプレートを退けると「焼肉の土俵」と大書きされた土俵のイラストが現れるような仕掛けで、当日コーディネーターを務めたニュースキャスターの辛坊治郎氏は、「実によくできている!」と絶賛した。

今回のサミットを機に、和牛業界を応援する「ロゴマーク」も全農は作成し、「コロナ禍の中で頑張っていない人はいない」と述べた齊藤氏は、「自分自身の頑張りをねぎらうご褒美に和牛を食べよう、そんなメッセージをロゴには込めた」と話した。これから和牛を食べようというイメージと、頑張っている自分自身を「ギュウ」と抱きしめているイメージの2つを併せ持ったデザインで、記された言葉は「じぶんにギュウ」。

「頑張った自分をセルフハグ、自分をギュウ」(齊藤氏)だとロゴの意味合いを説明した。

「焼肉の土俵」「焼肉の土俵」

◆和牛を食卓に

農林水産省食肉需給対策室の廣岡亮介室長も壇上に並び、国で現在把握している和牛業界の動きなどを解説。和牛の相場価格は1kg2000円台で推移し、対前年比20%安とおよそ6年ぶりの低水準にある。廣岡氏は、外食需要が大きく落ち込んだことを要因として指摘し、とりわけ「和牛」、なかでもロースなど高級部位の消費が落ち、値段が大きく下落したと述べた。

輸出や焼き肉店の状況にも触れ、緊急事態宣言が発令された4月には3分の1まで落ち込んだと述べた。今では前年の9割まで戻った焼肉店もあるとした反面、「高級店や都心の店では引き続き厳しい状況が続いている」という。

外食需要の落ち込みを肩代わりするのが家庭における消費で、「ステイホーム」と呼びかけられるなか、業界の支えになっているのが小売店や量販店だ。いわゆる「巣ごもり」需要に積極的に応えようと両業界が動いているもので、農水省が業界から聞き取ったところによると、とくに和牛の販売に力を入れている実態が浮かび上がった。

小売価格を下げたり特売の回数を増やしたりして積極的に和牛を販売している実態にあり、「従来高級で手が付けにくかった和牛が消費者の食卓に並ぶ動きが出ている」などと話した。「おうちで、飲食店で国産牛肉=和牛が食べられるチャンスが広がっている」とし、国としても消費拡大につなげていく姿勢を強調した。

◆キャンペーンで成果

遠隔モニター(Zoom)で会場とつながったのは、株式会社ヤザワミートの稲田智己代表取締役、株式会社ミヤチクの黒木博常務取締役、小川牧場の小川博信氏、コープデリ連合会生鮮調達畜産部の小川明彦次長の4人。

「消費者の立場では価格が安い方がよいが、適正価格という意味で和牛の現在の価格をどうみるか」――こう辛坊氏に問われた小川博信氏は、「自分が畜産を始めた20年前と比べて生産価格が相当上がっており、今のままでは大赤字の状況が続いている」と回答。今後の方針やこだわりについては、「和牛離れともいわれる状況の下、霜降りにこだわって突き詰め、飼料なり肥育期間なり牛の血統なりにこだわっていきたい」とした。

JAグループ企業として、宮崎のブランド牛を扱っている黒木博氏は、「今の状況をどう乗り切るか」(辛坊氏)と問われ、「外食関係やインバウンドの復活がなかなか見込めないなか、やはり家庭での消費拡大に力を入れたい」。2~3月にかけ在庫が積み上がった宮崎牛のキャンペーン販売を行った結果、単価は下がったものの4~5月で16万パックの販売を成し遂げたと誇り、同様の取り組みを増やしていく意向を示した。

黒木氏の発言を受けた辛坊氏は、「消費者にとって今が和牛を食べる絶好のチャンスなんじゃないか」と呼びかけた。

◆輸出にも力

事業を世界展開している稲田氏によると、国内消費が戻りつつある一方、海外、とりわけアメリカが依然振るわない状況にある。和牛に対する外国人の認識について辛坊氏に聞かれた際は、「ロースやヒレしか知らない人が多く、様々な部位の食べ方を教えると、そのおいしさにみんなびっくりする」のだという。「和牛は世界の食材の一つと認識しており、テイクアウトやオンラインショップを今後は強化していきたい」とした。「行列で有名なヤザワミートのお肉をますます家庭で食べられるようになる」と辛坊氏は期待感を込めた。

巣ごもり消費で和牛が伸びているという実感について、関東信越一円を活動範囲に含めるコープデリの小川氏は、「150%の受注を5月に獲得した一方、物流面でキャパオーバー、欠品を出してしまった」と今春の反省点を吐露。「物流面の課題はどこに?」(辛坊氏)との問いには、「生産者からの集荷面では問題はなかったものの、想定外のイレギュラーで組合員に商品を届けられなかったことが課題」などと振り返った。

現在では物流面の課題は解消済みで、「生産者が育てた肉をしっかり組合員の手元に届けることが使命」だと今後の抱負を語った。

農水省の廣岡氏は、4人の話に共通していた「消費者と直接つながる(つながろうとする)」動きに励まされたとし、今後のウィズコロナの下、消費者に需要を引っ張ってもらえるよう、国として支援していきたいと今後の抱負を語った。

辛坊氏は、「輸出が6月に急激に伸びた」とした廣岡氏の話を引き合いに、「どの国が?」と補足的に質問。廣岡氏は「欧州は伸びておらず、経済活動が徐々に再開しているアジアで伸びた」。今後も引き続いて輸出を促進していく考えを強調した。

【JA全農】

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