日・ブラジルの協同組合が交流 一層の交流・連携を確認2021年6月21日
日本協同組合連携機構(JCA)は6月18日、ブラジル協同組合機構(OCB)と共催で「日本・ブラジル協同組合会議」を開いた。協同組合間の協同・連携を深めようというもので、両国の代表的な協同組合組織による初めての国際会議となった。オンラインで協同組合の関係者など約150人が参加し、協同組合についての情報を交換し、連携を深めた。
日本・ブラジル協同組合会議の参加者
6月18日は、1908(明治41)年、最初の移民781人を乗せた移民船・笠戸丸が、ブラジルのサントス港に着いた日で、ブラジルでは「日本人移民の日」。これを記念し、日本で初めての協同組合会議となった。
OCBのマルシオ・ロペス・フレイタス会長、JCAの中家徹代表理事(JA全中会長)があいさつで会議の開催を祝した。中家会長は、移民を通じて日本の農協とブラジルの日系協同組合「コチア」との連携などに触れ、食料・環境など地球規模の問題に協同組合の責任を果たすことを呼び掛けた。
会議では、両国の協同組合の取り組み事例を報告。OCBからは日系ブラジル人の設立によるインテグラーダ協同組合が報告。同組合は組合員1万1000人で、70万ヘクタールの農地を持つ。保険のほか、農産物(ダイズ、トウモロコシ)の販売・加工、技術普及、農機・燃料の取り扱いなど、日本のJAと同じような総合事業を展開している。
ダイズダ130万トン、トウモロコシ110万トンを販売する。2021年の売上高は約5000億円。ジョージ・ハシモト組合長は「私たち組合のミッションは、世界に食料を供給することにある。2035年には8000億円の売り上げをめざす」と語った。
JCAからは、愛知県豊田市で日系ブラジル人たちが設立した高齢者生協「ケアセンターほみ」が報告した。豐田市には外国人が約1万8000人住む。このなかで外国人コミュニティを中心とした多文化共生の地域づくりをめざしている。通訳やヘルパーなどの養成も行っており、同センターのヘルパーステーションの管理者・上江州恵子氏は、ヘルパー派遣の希望があったとき、「外国人のヘルパーでもいいですか、と聞かなくてもいいようにしたい」と話した。
会議ではJCAの比嘉政浩専務、日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会の古村伸宏理事長が、それぞれの組織と活動について、エドゥアルド・バエス・サボイア駐日ブラジル大使が、両国の協同組合間貿易について報告した。
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