自民党が「食料安保予算」確保など提言 金子農相「大転換期に使命感もって取り組む」2022年5月25日
自民党の「食料安全保障に関する検討委員会」のメンバーなどが5月24日、農水省を訪れ、党内でまとめた食料安保の強化に向けた提言(中間とりまとめ)を金子原二郎農相に渡した。議員らが「食料の安全保障は国家にとって一番大事な課題だと考えている」と従来の農水省予算と別枠の「食料安全保障予算」の確保などを求めたのに対し、金子農相は「新しい時代への大転換期であり、使命感をもって取り組まないといけないと考えている」などと答えた。
金子農相(右から3人目)に提言を渡す自民党の議員ら
農水省を訪れたのは、自民党の「食料安全保障に関する検討委員会」委員長の森山裕衆院議員や、総合農林政策調査会会長の江藤拓衆院議員など。
提言では、ウクライナ情勢による危機をふまえて、食料安全保障の強化に向けて、既存の予算やTPP予算とは別に、「食料安全保障予算」を新たに確保し、思い切った対策を緊急的に実施すべきだとしている。具体的には高騰する肥料の価格影響緩和対策の仕組みの創設をはじめ、燃油・肥料・飼料の高騰対策の拡充や、小麦や大豆など輸入依存の割合が高い穀物の増産や備蓄強化、食品産業の国産原料への切替促進、みどりの食料システム戦略の推進などを求めている。
森山議員は金子農相に対し、「食料安保は国家にとって一番大事な課題であり、農林水産予算などとは別に食料安保に向けた予算だてをしっかりやって国民の理解を得て食料問題について国民に安心感を耐えられる政策を進めることが極めて大事なことと考えている」などと述べ、対応を求めた。
これに対して金子農相は「ウクライナ問題が起きてから各党すべてが国会でこの問題を取り上げ、国民の関心も非常に高くなっている。特に日本の食料自給率が低いことにはいろんな批判があり、大転換期がきたと受け止めている。提言を受けて中長期的に国民に食料を安定的に供給する使命感を持ち、省を挙げて取り組んでいきたい」と述べた。
自民党は6月初旬に岸田文雄首相にも同様の提言を渡すことにしている。
重要な記事
最新の記事
-
需要に応じた生産が原理原則 鈴木農相が就任会見2025年10月22日
-
新農相に鈴木憲和氏 農政課題に精通2025年10月22日
-
鳥インフルエンザ 北海道で今シーズン1例目を確認2025年10月22日
-
【2025国際協同組合年】協同組合間連携で食料安全保障を 連続シンポ第7回2025年10月22日
-
身を切る改革は根性焼きか【小松泰信・地方の眼力】2025年10月22日
-
将来を見通せる農政一層前に 高市内閣発足・鈴木農相就任で山野全中会長が談話2025年10月22日
-
丸の内からニッポンフードシフト「NIPPON FOOD SHIFT FES.東京2025」開催 農水省2025年10月22日
-
来年の米生産 米価高を理由に3割が「増やしたい」米生産者の生産意向アンケート 農水省2025年10月22日
-
全農チキンフーズから初の農協シリーズ「農協サラダチキン」新発売2025年10月22日
-
世界選手権出場かけて戦うカーリング日本代表チームを「ニッポンの食」でサポート JA全農2025年10月22日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」鹿児島の食材たっぷり「かごしまの宝箱プリン」を紹介 JAタウン2025年10月22日
-
京野菜セットなど約70商品が送料負担なし「JA全農京都ショップ」で販売中 JAタウン2025年10月22日
-
「北海道JAるもいフェア in 東京競馬場」とにかく明るい安村が登場 開催2025年10月22日
-
大量合成可能なジャガイモシロシストセンチュウ ふ化促進物質を発見2025年10月22日
-
世界各地から収集したイネ遺伝資源「NRC」整備とゲノム情報を公開 農研機構2025年10月22日
-
【消費者の目・花ちゃん】世界陸上 生の迫力2025年10月22日
-
柿谷曜一朗氏の引退試合「THE LEGEND DERBY YOICHIRO KAKITANI -LAST MAGIC-」にタイトルパートナーとして協賛 ヤンマー2025年10月22日
-
柿「太秋」出荷本格化 JA鹿本2025年10月22日
-
台風22・23号の被害に伴う八丈島へ支援物資を送付 コープみらい2025年10月22日
-
店舗、宅配ともに前年超え 9月度供給高速報 日本生協連2025年10月22日