JAの活動:より近く より深く より前へ JA全農3カ年計画がめざすもの
元気な地域づくりを全力で支援(下) 全農生活リテール部 加藤武部長2016年8月31日
組合員との接点強化する生活事業
◆移動購買車事業直売所の支援にも
――移動購買車もいま注目をされていますね。
かつては店舗がない地域の組合員対策として多くのJAで移動購買車に取組んでいましたが、赤字が解消できないこと、スーパーや大型店の進出などから減少し、近年はごく限られた地域での実施にとどまっていました。
しかし、ここ数年、店舗の減少や外出が困難な高齢者が増えてきたことなどから、移動購買車に取組む生協や地域スーパーが増え、移動販売専門業者も生まれています。
こうした情勢の変化を受けて、全農としてもJA向けの移動購買車事業モデルを研究し、昨年10月に「移動購買車導入マニュアル」を作成し提案を始めました。独居老人などに対する地域見守り機能も期待されています。
そのほか、買い物弱者対策としては、出向く事業の重要性が高まっています。現在は、食材宅配、配置家庭薬のように宅配員が組合員宅に配達する事業と、職員・女性部員が届ける共同購入事業、宅配業者が配送する「JAくらしの宅配便」などがありますが、これらの事業を有機的に結び付けて総合的な品目対応ができるよう、新たに「総合宅配事業」として再編し利便性を高めていきます。買物不便地区では常温食品だけではなく衣食住ニーズもあるので、幅広い温度帯の食品や衣料品・住関連商品にも対応していく必要があると考えています。
――直売所についてはどうですか。
直売所は地域の活性化や正・准組合員とのメンバーシップの拠点として、今後ますます注目されていくと考えています。
農産物直売所は全国で約2万店舗、うちJA経営は2060カ所3266億円、1店当たり1億6千万円売上げとなっていますが、中小の直売所では民間直売所や道の駅、スーパーなどとの競合激化で赤字店舗が増えてきています。
これまでJAグループでの効果的な支援が不十分でしたが、今年度から生活リテール部が中心となり、JC総研や農流研と連携し、(1)売り場づくり支援、(2)集客対策、(3)教育研修等の人材育成、を中心に支援していくこととしました。
◆多様な事業を展開しJA活動をサポート
――「全農ブランド」商品も伸びていますね。
「全農ブランド」は主原料の第1位・第2位は国産農畜産物を使用し、原料原産地は法律に先行し全農独自ルールに基づき表示をしています。25年度から発売し160品目を開発、JAグループ内外に向けて積極的に発信し、幅広い消費者にご愛好いただき15億円の実績となっています。
特に、大好評の「お米のミルク」は、1リットルの大容量タイプを新発売すると同時に姉妹品として国産玄米・大麦を使用したグラノーラをこの秋に発売します。
また、大手生協や量販店、コンビニなど重点顧客と共同開発をすすめていきます。
――生活リテール部の事業は多様ですが、とくに触れておきたいことは...。
一つは、都市部で直売所を併設した大型Aコープ店である新業態店舗「ファーマーズ」の出店拡大を進めて行きます。すでに長野県、大阪府、群馬県等に9店舗出店していますが、既存店舗の業態転換を含めて3年間で30店舗を全国展開します。
もう一つは「JAタウン」です。27年度はアマゾンとの連携、農林中金の「結いの恵み」キャンペーンとの提携で取扱金額が15億円へ伸張しました。今年度はさらに、「ふるさと納税」対応に力を入れていきます。
最後になりますが、生活リテール事業はJAと組合員との接点強化の絶好の切り口です。全農は、今年度新設した「くらしの支援事業課」を中心に「新たなJA生活事業実践運動」を軸に「元気な地域づくり」を全力で支援します。
(図)接点・コミュニケーション強化の概念図
・元気な地域づくりを全力で支援 (上) (下)
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