JAの活動:第7回JA営農・経済フォーラム
【第7回JA営農・経済フォーラム】(4)事業継承支援 JA金沢市常務 亀田英喜氏2021年12月22日
JA金沢市常務
亀田英喜氏
2015年から2019年の5年間で担い手が2割近く減少した。地域農業戦略では次世代を担う人材育成を支援し農業就農者の確保に努めることを掲げた。そのなかで家族経営の円滑な事業承継をバックアップすることも盛り込んだ。
平成29(2017)年にTACを中心に全農の事業承継プロジェクトに参加し、手法として「事業承継ブック」の活用を始めた。TACに件数などの目標を設定すると「押し付け」と判断されるケースがあったことから、担い手家族とTACが十分に話し合って依頼があった場合にのみ対応することにしている。事業承継はタイミングが重要で、無理な提案は敬遠されてしまう。
JAの広報誌などで紹介し「何かあったらいつでも相談を」「事業承継を支援します」を基本スタンスとしている。
また、親元就農の場合は家族経営協定の締結を支援する。後継者に早い段階で生産部会の役員として経験を積んでもらうことや、JAの園芸支援策のメニューを活用してもらい経営者交代の準備をしてもらうことも大切だ。
一方で集落営農組合については、アンケートの結果、高齢化で事業承継の要望が多く、能動的に事業承継計画を策定することになった。地域農業では集落営農は重要な役割を果たすことから、取り組みの優先度が高くなった。
ある中山間地域の集落営農法人では、5年後には構成員の大半が70代後半以上になり、このままでは地域農業の崩壊につながることから、事業承継ブックによる提案を行っていく。近隣の集落営農組織との話し合いなども提起していく。
具体策としてはZ―GISを活用した構成員の年齢と耕作面積の見える化で後継者の育成を提案した例がある。
また、たけのこ部会では掘り手が足りないという問題に対して、掘り手塾を提案し、農業に興味を持つ若者などを集めて生産の継続につなげたという例もある。
事業承継の支援についてはJAも事業としての必要性と意義を認識することが必要で組合員には地道にアナウンスしていく。担い手家族の話をよく聞き納得のいく承継でなければならない。JAも日々学ばなければならない。
(2)産地づくり10年ビジョン JA鹿児島県中央会専務 西田和夫氏
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