JAの活動:特集
【第7回JA営農・経済フォーラム】(1)地域農業の未来を担う仲間 計画的、組織的に確保を2021年12月21日
JA全中は第7回JA営農・経済フォーラムをオンラインで配信中だ。今回のテーマは第29回JA全国大会で決議した「次世代総点検運動」。大会決議では「持続可能な農業の実現」、「豊かでくらしやすい地域共生社会の実現」、「協同組合の役割発揮」を10年後の目指す姿として掲げた。そのためには、人口減少、少子高齢化社会にあって次世代の担い手の確保が急務となっている。今回のフォーラムでは先駆的な取り組みが報告されている。その概要を紹介する。なお、事例報告や講演動画は2022(令和4)年10月29日まで配信されている。視聴の問い合わせはJA全中営農・担い手支援部まで。
JA全中 馬場利彦専務(左)、肱岡弘典常務
JA全中の馬場利彦専務は「不断の自己改革によるさらなる進化」と題して、営農経済分野に通じる情勢報告を行っている。
第29回JA全国大会では10年後を見通して、「持続可能な食料・農業基盤の確立」、「持続可能な地域・組織・事業基盤の確立」の二つの経営基盤の確立をめざし、それを支える土台として「不断の自己改革の実践を支える経営基盤の強化」を決議した。
対話を重視総ぐるみで
不断の自己改革として、令和3(2021)年6月決定の政府の規制改革実施計画でJAには自己改革実践サイクルの取り組みが求められた。農業者の所得増大の取り組み、経営基盤強化の取り組み、准組合員の意思反映・事業利用の方針の三つを策定して総会で決定し、さらに組合員との対話と評価を通じて適宜見直していく。これを毎年継続していくことが求められている。
三つの方針を自己改革工程表にとりまとめ(計画)、それに基づく実践(実行)、JA内部における管理と、組合員に取り組み実践状況を伝える。その後、組合員から評価と新たなニーズの把握(評価)、そして組合員との徹底した話し合いによる見直し(改善)というPDCAサイクルを実践する。数値目標の設定とPDCAの実践が最重点だ。
肱岡弘典常務は今回のフォーラムのテーマである「次世代総点検運動」のポイントを動画とともに解説している。
次世代総点検運動は、JAの組織・事業の基盤である組合員の減少、地域農業の担い手である農業従事者の減少という「生産基盤に対する危機感から生まれたJAグループ独自の取り組み」であり「自己改革実践サイクルを進めるうえで大前提となる取り組み」である。
組合員と役職員が未来を担う組合員を「計画的に」かつ「確実に」作り出すため、やらなければならないことを徹底的に議論して実践することが求められている。
協同組合運動の主役である組合員自身が、自分のこととして真剣に考え実践することが重要であり、そのためにそれを実感できるエリアで計画を策定する。水田地区であれば支店や農家組合レベル、園芸であれば品目別部会、果樹であれば集荷施設単位などだ。
議論徹底し将来像確立
確保すべき次世代の組合員数などの目標や将来像を徹底的に議論し、血の通った地域農業振興計画を策定する。
目標達成に向けた重点施策として「事業承継支援」と「新規就農支援」を位置づける。
計画のなかでターゲットとJAの担当部署・担当者を明確にしてアプローチをし、組合員の理解を得て個別支援策を実施していく。担当者任せにせず、役職員一丸となって実践し「JAの本気度を示していく」ことが重要だ。
意欲ある若者を一人でも多く産地に迎えるには、一定の所得を確保できる産地づくりと、結集できるJAの事業づくりが不可欠。「人」にこだわり地域農業とJAを支えるための最重要の取り組みが次世代総点検運動であり「JAの真価が問われる」。
(2)産地づくり10年ビジョン JA鹿児島県中央会専務 西田和夫氏
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