JAの活動:第7回JA営農・経済フォーラム
【第7回JA営農・経済フォーラム】(6)都市部の次世代対応 JAマインズ常務 大室紀之氏2021年12月22日
JAマインズ常務
大室紀之氏
大都市では相続税支払いのために農地を売却せざるを得ない場合がある。JAは特定生産緑地制度創設を機に職員の勉強会を開き、特定生産緑地指定の推進を役職員一丸となって働きかけた。ライフアドバイザーやTACなど若手職員も熱心に訪問した。行政の説明会の場として支店の会議室も提供し、JAからも支援策の情報提供を行った。
その結果、90%以上が特定生産緑地に移行する見込みとなっている。残りの10%についても移行しない理由が判明し、その後の資産管理の相談を受けている。
JAでは都市農地貸借円滑化法を活用した、担い手の規模拡大を支援している。若い農業者には農地を借りたいという意欲があり、TACを中心に情報収集しマッチングを行った。
農地貸借が実現したため自己所有農地に大型の鉄骨ハウスを建設した農家、花き農家の規模拡大、市外の賃貸農地を返して市内で規模拡大できたなどの例がある。
また、管理が難しくなった農地を引き受け、貸借による体験農園の開園を支援するなど取り組んだ結果、体験型農園を実現した農家もある。さらには特定農地貸付法を活用したJAによる市民農園開設も行っている。現在8農園を運営しているがコロナ禍を機に関心が高まり今年度中に10農園まで拡大する。
こうした農地を活用した住民へのアプローチの一方、組合員の資産管理など事前相談の強化に取り組んでいる。
青壮年部と相続や事業承継などの悩みを解決するために、役員との話し合いの場を持つと役員の経験を聞くことが役に立ったと声が出た。そこからから発展しみんなで勉強したいということになり、地域農業リーダーやJA役員候補の育成に向けて組合員大学、マインズキャンパスを開講した。
11人が参加し協同組合の基本ととともに、都市農業の現状や可能性、事業承継対策などを学ぶ場となっている。
JAの農園を活用し今後は准組合員、地域住民の農業体験、学童農園や福祉農園、さらに親元就農や定年帰農者の育成農園なども検討している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略 現在の技術で実現可能でしょ(4)2024年4月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(7)【防除学習帖】 第246回2024年4月20日
-
土壌診断の基礎知識(16)【今さら聞けない営農情報】第246回2024年4月20日
-
地域複合農業戦略に挑む(2)JA秋田中央会会長 小松忠彦氏【未来視座 JAトップインタビュー】2024年4月19日
-
農基法改正案が衆院を通過 賛成多数で可決2024年4月19日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 伊是名島で発生多発のおそれ 沖縄県2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:JA水戸 那珂川低温倉庫(茨城県) 温湿度・穀温 適正化徹底2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ対策を万全に 農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏2024年4月19日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡とJA庄内たがわ2024年4月19日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第97回2024年4月19日
-
(380)震災時は5歳【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月19日
-
【JA人事】JA道北なよろ(北海道)村上清組合長を再任(4月12日)2024年4月19日
-
地拵え作業を遠隔操作「ラジコン式地拵機」レンタル開始 アクティオ2024年4月19日
-
協同組合のアイデンティティ 再確認 日本文化厚生連24年度事業計画2024年4月19日
-
料理酒「CS-4T」に含まれる成分が代替肉など食品の不快臭を改善 特許取得 白鶴酒造2024年4月19日
-
やきいもの聖地・らぽっぽファームで「GWやきいも工場祭2024」開催2024年4月19日
-
『ニッポンエール』グミシリーズから「広島県産世羅なしグミ」新発売 JA全農2024年4月19日
-
「パルシステムでんき」新規受付を再開 市場の影響を受けにくい再エネ調達力を強化2024年4月19日
-
養分欠乏下で高い生産性 陸稲品種 マダガスカルで「Mavitrika」開発 国際農研2024年4月19日
-
福島県産ブランド豚「麓山高原豚」使用『喜多方ラーメンバーガー』新発売 JAタウン2024年4月19日