地域農業の現状・予想をウェブで公開 農研機構2013年7月16日
農研機構は7月10日、地域農業の現状や特徴を把握できる「地域農業情報」をウェブで公開した。
地域農業情報は、都道府県、市町村単位での農業経営体数、農地利用の現状のほか、平成32年までの就農人口、販売農家数、離農に伴う供給農地面積の予測値なども掲載しており、欲しい情報を選んでダウンロードすることもできる。データは農林業センサスを元に組み替えて作られたものだ。
農研機構では、この情報をもとに、地域農業の現状把握と将来動向を確認し、今後、重点的に育成・支援すべき担い手の特徴を明確にして、具体的な支援策を検討するなど「人・農地プランなどの将来ビジョン策定に活用できる」としている。また、実際の活用事例として、茨城県筑西市の例を紹介している。
ウェブで同市の農業の現状を見ると、戸数では自給的農家と農地面積4ha未満の農家が9割を超えるものの、農地面積シェアでは4ha以上の販売農家・組織経営体が5割以上となる。また、就農人口の将来予測値では、32年までに22年現在に比べて4~5割減り、販売農家戸数も3割減ることが予想され、これに伴い1500ha以上の農地貸付け希望が発生すると見込まれる。そこで、この1500ha以上の農地を有効利用するためにも近年増えている「畑+稲作」の営農類型の販売農家と組織経営体を10年間で新たに20経営体育成する必要があり、これらの支援に向けた取り組みが必要だと結論づけている。
「地域農業情報」のウェブサイトはコチラから。
(関連記事)
・「人・農地プラン」作成市町村1325 農水省(2013.07.04)
・JA-IT研、「地域農業戦略」で公開研究会(2013.06.18)
・イチゴの定置型収穫ロボット開発 農研機構(2013.06.06)
・農機巻き込まれ事故防止の新技術 農研機構(2013.03.22)
・10年後の地域農業と暮らしをどう描くか? 地域営農ビジョン実践交流研究会より(2012.08.16)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日