堤恒雄記念賞を創設 山崎製パンの飯島氏に授与-すこやか食生活協会2016年3月25日
公益財団法人すこやか食生活協会(中川坦理事長)は、協会創設者の故堤恒雄氏を記念し、視覚障害者や高齢者の食生活や健康の改善・向上に取り組んだ功績者を表彰する堤恒雄記念賞を創設、第1回の受賞者に山崎製パン(株)の飯島延浩代表取締役社長を選び3月24日に伝達式を行った。
堤恒雄氏は農林水産省の元職員。50歳代で失明したことをきっかけに昭和59年「視覚障害者食生活改善協会」を立ち上げ、「声の食生活情報」をはじめとする音声情報や、点字、大活字による食に関する情報提供をはじめた。
平成12年に「すこやか食生活協会」に名称変更してからは対象を高齢者にも拡大。また視覚障害者も自ら料理し、自立した食生活を営めるよう環境のバリアフリー化とユニバーサルデザインを広める活動や、食品企業や団体と連携した食育事業にも取り組んできた。
堤氏は平成26年逝去。その功績を記念しようと賞を創設した。
今回は同協会創設以来、財政支援を続けるとともに、理事として協会の活動全般に貢献したとして山崎製パンの飯島社長に授与された。飯島氏は「堤氏が生前、非常に熱心に活動を続けてこられたことが印象深く思っている。こうした活動を今後もぜひ継続してほしい」と話した。
同協会は視覚障害者に関わる団体のなかで食に特化した唯一の団体。食生活に関する知識と情報を録音したカセットテープとデイジ-対応のCD「声の食生活情報」(月刊)には料理記者だった故岸朝子さんが30年近くボランティアで吹き込みに携わってきたという。最近では東京農大の小泉武夫名誉教授なども参加している。
また、視覚障害者向けの調理参考書の出版やシニア世代のための食育セミナーも開催している。ホームページよる情報提供も行っている(http://www.sukoyakanet.or.jp)
(写真)山崎製パンの飯島社長(右)とすこやか食生活協会の中川坦理事長
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