食の循環や環境を意識-食育推進基本計画2016年4月12日
政府が3月に決定した「第3次食育基本計画」には食の循環や環境を意識した食育の推進が新たな重点課題として盛り込まれている。
第3次基本計画は平成28年度から32年度までの5年間。
重点課題として若い世代を中心とした食育の推進、健康寿命の延伸につながる食育の推進に加え、▽多様な暮らしに対応した食育の推進、▽食の循環や環境を意識した食育の推進、▽食文化の継承に向けた食育の推進を新たに掲げた。
「多様な暮らし」への対応では妊産婦や乳幼児に関する栄養指導、貧困状況にある子どもへの食育推進も課題とする。
「食の循環と環境」を意識した食育は、学校給食の充実のほか、農林漁業者等による食育、地産地消、食品ロス削減などを推進する。「食文化の継承」では学校給食での郷土料理の積極的な導入、「和食」の保護・継承のための産官学の連携などを推進することにしている。
これらの施策を通じてどう食育が推進したか、についての目標値も掲げている。現状(27年度、一部26年度)と平成32年度の数値を示した。
具体的には▽「地域等で共食したいと思う人が共食する割合を増やす」(現状64.6%→70%以上)、▽中学校における学校給食の実施率を上げる」(87.5%→90%以上)、▽「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている国民の割合」(57.7%→70%以上)、▽「食品中の塩分や脂肪の低減に取り組む食品企業の登録数」(67社→100社以上)、▽「地域や家庭で受け継がれてきた伝統的な料理や作法等を継承し伝えている国民の割合」(41.6%→50%以上)などが新たな目標となっている。
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