生産資材価格の「見える化」など提言へ-政府の会議2016年4月13日
政府の産業競争力会議と規制改革会議農業WGは4月12日に合同会合を開き、生産資材価格や農産物の有利販売などで提言をまとめる議論を始めた。
この日の会合は3月30日の会合に引き続き全農から生産資材事業と園芸事業について聴取した。
複数の委員から全農の株式会社化を求める意見が出た。それに対してJA全農青果センターなど事業によって株式会社化をしているものの、全農本体は全国的な調整や行政への対応など必要性から協同組合とする必要性などを説明した。
そのほか生産資材の奨励金の還元についても質問があった。全農は農業者のニーズを取りまとめてメーカーと価格交渉をしており、全農自体からの還元も含めてメーカーからの予約等に対する奨励金はJAに対しては100%以上還元している実態にあることなどを説明。また、JA段階ではさまざまな方式で組合員へのメリット還元を行っていることも強調した。そのほか農機、農薬などでの研究開発事業の意義なども説明した。
ただ、委員からは「JAからつながったトップが全農だと見える。農業者との話し合いの前にメーカーとの契約があるのではと思う。予約を早くすれば安くなるというのは当たり前」などの意見もあった。一昨年の「農協改革」をめぐる議論と同様、組合員との信頼に基づくJAの協同組合事業については噛み合わない議論が続いている。
会合ではこれまでの議論をふまえて課題を整理する議論を始めた。
課題は▽生産資材価格の「見える化」、▽農産物の有利販売のあり方、▽生産資材取引での不適正な事例への対処などが上がっている。今後の議論を注視しなければならない。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(161)-食料・農業・農村基本計画(3)-2025年9月27日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(78)【防除学習帖】第317回2025年9月27日
-
農薬の正しい使い方(51)【今さら聞けない営農情報】第317回2025年9月27日
-
【特殊報】タケ類にシナチクノメイガ 府内で初めて確認 大阪府2025年9月26日
-
【特殊報】タケ類にキモンホソバノメイガ 府内で初めて確認 大阪府2025年9月26日
-
乾田直は栽培に対応したサービス・技術開発を加速 環境対策やデジタル領域で BASFジャパン2025年9月26日
-
石破総理「世界のおにぎり屋を10倍に」日本産食材をニューヨークでアピール 農水省2025年9月26日
-
【全中教育部・オンラインJAアカデミー】高齢者支援から広がる地域課題の解決ビジネス ヤマト運輸「ネコサポ」に学ぶ2025年9月26日
-
(454)名前と番号【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月26日
-
「岡山県産マスカット・オブ・アレキサンドリア」原料のフレグランス FERNANDA JAPANが販売開始 小川香料、JA全農おかやま、農林中金岡山支店2025年9月26日
-
不二家と共同開発 山梨県産すもも使用「ニッポンエールパレッティエ」新発売 JA全農2025年9月26日
-
岩手県産純情りんご「紅いわてフェア」26日から開催 JA全農2025年9月26日
-
「WTTスマッシュ中国」開幕 卓球日本代表選手を「ニッポンの食」でサポート JA全農2025年9月26日
-
「JA共済マルシェ」を開催 全国の農産物・加工品を販売 防災特設ブースも設置 JA共済連2025年9月26日
-
茨城県水戸市、静岡県浜松市における蓄電所事業へ参画 JA三井リース2025年9月26日
-
吉野梨「新高」台湾へ JAやつしろ2025年9月26日
-
企業型確定拠出年金の全国普及へ 岡三証券グループと合弁会社設立 農林中金2025年9月26日
-
協同組合の存在価値を考える 日本協同組合学会の杉本貴志会長が講演 日本共済協会2025年9月26日
-
農業の従業員給与「上昇」6割超 稲作、酪農で増加 日本公庫調査2025年9月26日
-
アジアイネとアフリカイネの雑種障壁を克服 稔性雑種の育成手法を確立 国際農研2025年9月26日