TPP反対署名 42万7000超-「TPPを批准させない! 全国共同行動」2016年11月4日
TPP反対運動に取り組んできた市民団体などでつくる「TPPを批准させない! 全国共同行動」は11月2日、国会前で集会などを開いた。同日夕には国会議員との情報交換会を開き、全国42万を超す批准反対署名を野党議員に提出した。
署名の請願事項は「TPP協定を今国会で批准しないこと」。
政府はTPP批准をめざしているが「情報開示と国民的な議論」を求めた国会決議に反した秘密主義は民主主義にも反すると批判しているほか、「アメリカをはじめ参加各国の承認手続きが不透明性さを増すなか、批准を急ぐ理由はない」、「交渉経過も含めて情報をしっかり開示して、文字通り国会を含めた国民的議論に付すべき」と指摘した。
署名は11月2日現在で42万7853筆。同日、野党議員に手渡された。
情報交換会では山田正彦元農相が「雨の日も寒くても批准反対と上げている声が国会に届いている。農業者の怒りも全国に広がっている。国会で批准させないの1点でがんばろう」と呼びかけた。
衆院TPP特別委員会の筆頭理事である民進党の篠原孝衆院議員も同理事会終了後に参加し、TPP特別委は塩谷立委員長の職権で11月4日午後に締めくくりの総括質疑を行うと決めたことを報告した。
「急ぐ理由など何もない。早く批准しなければ再協議を迫られるというが、それならまだ批准していない他の参加国は再協議を受け入れるということか。屁理屈ばかり言っている。アベノミクスがうまくいかないので、国民をだまして、また期待感だけ振りまこうということだ」と批判した。
また、民進党の福島伸享衆院議員は「米国大統領選で世界はがらっと変わる。そのときしゃかりきになってTPPを批准しようとしているのは日本だけ。その恥ずかしさに日本人が気づいたらTPPは止まる。とにかく粘ること」と話した。
社民党の福島みずほ参院議員は山本農相発言について「冗談で言ったらクビになりそうになった? それなら本当にクビにしようじゃないですか」と野党は山本農相の罷免を求めていく考えを強調した。
日本共産党の斎藤和子衆院議員は「強行採決は民主主義を破壊するもの。徹底審議を求めていく」とした。
参加者からは1日に採決に応じる方針を一旦は決めた民進党に対して疑問と批判の声も挙がった。協定全文の和訳がなく内容が分かっているのか、これで強行採決など許さないなど批判が出た。
4日は正午から国会前で抗議行動を行う。
(写真)TPP批准反対署名、民進党・篠原孝衆院議員
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