JAS規格化などテーマに調査提案募集を開始2018年1月18日
農林水産省は1月17日より、JAS規格化やJAS規格の国際化に取り組むべきテーマの選定に向けて「JAS規格化等のテーマに関する調査」についての提案募集を始めた。募集は3月30日まで行われる。
規格・認証は、産品や事業者の品質、技術、取り組みの内容などを「見える化」するもので、特に食文化や商慣行などが異なる海外市場においては、その商品を知らない取引相手に対して、その品質や特色などを訴求するには、規格・認証の制定と活用が企業にとつても戦略的な意味で重要となってきている。
農水省としては、わが国の農林水産業・食品産業の競争力強化を図るため「強みのアピール」につながる多様なJAS規格の制定や国際化に向けた技術的なデータの収集、検討、規格素案の作成を行う事業を民間団体などに委託して実施することにした。
テーマは、国が主体的にJAS規格化や国際化に関与すべきものとして、(1)流通や食品表示など、国内外の規制で引用され得る分野、(2)業全体の競争力に直結する分野または規格化・国際化に取り組まないことにより、業全体の競争力の低下に直結する分野、(3)新市場の創出など、社会・経済への波及効果が期待される分野の3点。
提案方法は、同省が定めた様式による調査票とJAS規格化や国際化に要する調査などの概要、実施体制などを分かりやすくした補足説明資料(様式自由)を「平成29年度JAS規格化等のテーマに関する調査」(第2回)との件名を必ずつけて電子メールにて提出する。メールアドレスは、jas_soudan@maff.go.jp
また、調査方法の入手は、JAS規格化等のテーマに関する調査(提案募集)について(平成29年度第2回)から。
昨年6月公布のJAS法改正、今年1月17日に公布されたJAS法施行令改正により、JAS規格の対象が大きく広がり、わが国の産地・事業者の強みのアピールにつながることが可能になった。たとえば、成分の統一的な測定・分析方法を規格化することで、同じほうれん草でも、寒締めほうれん草の方が、普通のものよりも糖分が高いことが、客観的なデータと根拠にもとづく比較により可能になる。これが「強みのアピール」だ。
4月1日の同法の施行後は、新たなJAS規格に対応した認証などやJASマーク表示も始まる。
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