ICT活用で配水管理システム「iDAS」 農研機構2018年11月13日
農研機構は、パソコンやタブレット端末、スマートフォン等の操作により、パイプラインによる農業用水の供給を制御する配水管理制御システム「iDAS」を開発した。
「iDAS」は、ICTを活用して土地改良区などのポンプ場から農家が管理するほ場の自動給水栓までを連携させ、水利用に応じた効率的な配水を行う水管理制御システム。このシステムは、パイプラインによる水田かんがい地区の施設管理者の省力化、農業用水の節水 、ポンプ電力の節減への貢献が期待される。
現在ICT・IoTを活用した自動給水栓の導入など、ほ場の水管理の省力化に向けた取り組みが進んでいるが、土地改良区が管理する水利施設は主に手動で管理されており、効率化・自動化が求められている。今回開発したiDASは、ほ場の水利用に応じた効率的な配水が自動的に行えるようになり、施設管理者の省力化とポンプの節電・節水効果が期待される。また、別に開発されている自動給水栓などと連携することにより、農家の水管理の省力化に加えて水配分状況の把握による計画的なかんがいが可能となる。
実証試験では、低平地水田パイプラインかんがい地区へシステムを導入したことで、ポンプ場の消費電力が40%削減された。また、パイプラインの圧力を適正に保ちつつ配水するため、管内圧力は大幅に低下しており、パイプラインの長寿命化にも効果が期待できる。
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