ASF(アフリカ豚熱)ウイルス ニホンイノシシに感染-農研機構2020年2月18日
農研機構は2月17日、東欧やアジアで流行しているASF(アフリカ豚熱)のウイルスはニホンイノシシにも感染し、豚と同じ症状と病変を引き起こすことを確認したと発表した。
ASFは欧州のヨーロッパイノシシに感染することは知られていたが、ニホンイノシシに感染するかは不明だった。農研機構はASFの流行株(Armenia07株)を4頭のニホンイノシシの筋肉に接種する試験を行った。接種後5日目に1頭、6日目に2頭が死亡した。残る1頭も瀕死状態となったため安楽殺して全頭を解剖して検査した。
その結果、すべてで脾臓が黒くなり腫大し、胃の周囲のリンパ節などは暗赤色となり血液凝固が不全となるなど、いずれも豚がASFに感染したのと同様の所見が認められたという。
また、遺伝子検査でウイルスの排泄状況を調べたが、全頭の循環血液中と鼻腔にぐい液から検出され、2頭から唾液から、1頭の糞便からも検出された。
こうしたことから現在流行しているASFウイルスはニホンイノシシにも感染し、豚と同じような症状を引き起こすとともに、ウイルスを排泄することが確認された。このためASFが日本に侵入した場合、CSF(豚熱)と同様、野生イノシシによる感染拡大に警戒が必要となる。
(関連記事)
・CSF(豚熱)国内56例目を沖縄で確認(20.02.03)
・「アフリカ豚熱(ASF)」で国際シンポ 農水省(20.01.28)
・沖縄で4例目確認-豚コレラ(CSF)(20.01.16)
・沖縄でCSF確認-国内52例目(20.01.08)
・豚コレラ 法律では「豚熱」と表記へ-農水省(19.12.25)
・ワクチン接種 東京都など8都府県に拡大-CSF対策(19.12.23)
・ワクチン接種済み農場で子豚にCSF 愛知で18例目(国内51例目)(19.12.18)
・CSF対策で経口ワクチン空中散布を栃木県内で実施(19.12.16)
・予防的殺処分 ASFも対象に-家伝法改正へ(19.12.11)
・日米協定「農業者への影響 最大限注視」 中家JA全中会長(19.12.05)
重要な記事
最新の記事
-
友好協定で育む変化と未来への挑戦 JA相模原市の落合幸男組合長とJA佐久浅間の髙栁利道組合町が対談(1)2025年2月17日
-
友好協定で育む変化と未来への挑戦 JA相模原市の落合幸男組合長とJA佐久浅間の髙栁利道組合町が対談(2)2025年2月17日
-
高校生カーリング日本一決定 JA全農が青森県産の米や肉を贈呈2025年2月17日
-
日本農業新聞とJA新聞連が合併 4月1日2025年2月17日
-
高品質米のおいしさ、ふっくらと うご産あきたこまちで「パックご飯」 JAうご2025年2月17日
-
大人気「仙台牛ハンバーグ&もつ鍋」特別価格セット販売 JAタウン2025年2月17日
-
【今川直人・農協の核心】20年の低迷からの脱出(2)2025年2月17日
-
ヤンマーグループ全体で「ヤンマー国際女性デー月間」実施2025年2月17日
-
「水田雑草 テーラーメイド防除」に新機能 全国約800カ所の気温データでより高精度な処方 バイエル クロップサイエンス2025年2月17日
-
酪農家との情報交換会「第4回MDA MEETING」開催 明治2025年2月17日
-
農業向けリモート制御サービス「GO SWITCH」側窓対応モデル販売開始 GREEN OFFSHORE2025年2月17日
-
女子栄養大の学生が開発「柚子の風味香るブリ照焼弁当」発売 コープデリ2025年2月17日
-
「令和7年2月4日からの大雪」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年2月17日
-
【機構改革・人事異動】石原産業(2月12日付、3月1日付)2025年2月17日
-
【人事異動】兼松(4月1日付)2025年2月17日
-
【役員人事】大田花き 新社長に萩原正臣氏(4月1日付で代表執行役、6月に社長就任予定予定)2025年2月17日
-
【役員人事】井関農機(3月27日付)2025年2月17日
-
【人事異動】やまびこ(3月27日付)2025年2月17日
-
卵フェスで高評価「味ぽん for TKG」マルエツで先行販売 ミツカン2025年2月17日
-
農業用生分解マルチ「NINJAマルチ」に新サイズ追加 オーミヤ2025年2月17日