「ツマジロクサヨトウ」を北海道で初確認 北海道病害虫防除所2020年8月20日
北海道病害虫防除所は8月18日、「ツマジロクサヨトウ」の本種を初めて確認した。昨年7月に鹿児島県で初めて確認された同本種による農作物への被害は現時点で道内においては確認されていないが、道は植物防疫法に基づいて国が指定する薬剤の散布指導を行う。
鹿児島県で昨年初めて確認された「ツマジロクサヨトウ」の本種は、同年10月に青森県で幼虫が確認されるなど合計30府県で発生が認められている。国も以来、関係機関と協力をしながら本虫のまん延防止に向けた取り組みを実施しているところだ。
これまで国内で発生が確認された農作物は、とうもろこしやソルガム、さとうきび、イネ科牧草、もちきび、はとむぎ、えん麦などイネ科作物のほか、しょうがでもみられた。
北海道での初確認は、本種と疑われる成虫1頭を8月7日に捕獲したのがきっかけで、独立行政法人・北海道立総合研究機構中央農業試験場のスイートコーンほ場に設置したツマジロクサヨトウ用フェロモントラップで捕獲した。その後の横浜植物防疫所における同定を経て、8月11日にツマジロクサヨトウであることが確認されたため、8月18日に「特殊報第1号」を発出した。
これまでに国内で確認されたイネ科作物やしょうが以外にも、文献では広範な作物を加害するとされ、道内で栽培されているそれ以外の作物では、水稲、小麦、ばれいしょ、てんさい、豆類(大豆、菜豆、えんどう)、そば、玉ねぎ、にんにく、アスパラガス、ほうれん草、イチゴ、アブラナ野菜(キャベツ、大根、かぶなど)、ウリ科野菜(かぼちゃ、メロン、すいか、きゅうりなど)、なす科野菜(トマト、ピーマン、なすなど)、果樹(リンゴ、ブドウ、西洋なしブルーベリーなど)が挙げられるという。
現時点でツマジロクサヨトウに対する登録農薬はないため、国が指定する薬剤の散布指導を道が行う予定。
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