化学農薬使用量 2030年に10%低減 みどり戦略目標設定2022年6月23日
農林水産省は6月21日に「みどりの食料システム戦略」の2030年目標を新たに設定し公表した。
2021年5月に策定したみどり戦略では2050年に農林水産業のCO2排出量をゼロとする目標を掲げるなど、14の事項について目標を設定しており、いくつかの事項ではすでに2030年目標を設定していた。
今回は新たに9つの事項について2030年目標を設定した。
化学農薬の使用量については2030年に10%低減させる目標を設定した。新規農薬の開発には10年以上の時間がかかることから、当面の間、病害虫の総合防除や有機農業の面的拡大など推進する。
5月2日公布された改正植物防疫法は施行期日は未定だが、農水省は改正法に基づいて2022年度中に農薬だけに頼らない病害虫の総合防除を推進していくための指針を策定する方針だ。2023年度中に、国が策定する指針に即して防除の具体的な内容を定めた防除計画を全都道府県で策定することをめざす。
また、2022年度末までに全都道府県(600地区)で栽培暦の点検を行い、2024年度までに全都道府県の主要品目で栽培暦の見直しを実施する方針だ。
化学肥料の使用量は2030年に20%低減を目標とする。基準値は2016年度の90万tで20%低減は72万tとなる。
土壌診断による施肥の適正化などすでに実施可能な施肥の効率化や、たい肥等の国内資源の利用拡大を進めることで目標達成をめざすとしている。
園芸では2050年までに化石燃料を使用しない施設園芸をめざす目標だが、2030年にはヒートポンプと燃油暖房機のハイブリッド運転など、省エネルギー型園芸施設の割合を50%に増やすことをめざす。
そのほか農業機械での化石燃料使用料削減には、電動草刈機と自動操舵システムを担い手の50%に普及させることをめざす。
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