肥料価格高騰対策 秋肥は「農家個人」でなく「地域単位」で支援へ 野村農相2023年6月20日
野村哲郎農相は、肥料高騰対策として肥料コスト増加分の7割を農家に補てんする事業について、今年の秋肥(6~10月)については、農家個人から対象を「地域単位」に切り替えて支援する方針を明らかにした。
ウクライナ危機などで肥料が高騰する中、農水省は昨年7月、昨年の秋肥と今年の春肥について、化学肥料の2割以上の低減に取り組む農家に対し、肥料コスト増加分の7割を補てんする肥料高騰対策を決定し、農家を支援している。
こうした中、JA全農が今年5月、秋肥(6~10月)について、高度化成(基準)は春肥対比で28%値下げすると発表し、国の支援対策の動向が注目されていた。
これについて野村農相は会見で、「28%の値下げはあっても、引き続き化学肥料の低減に取り組んでいただいている農業者を後押ししたい。肥料価格高騰対策の一環として、堆肥入り肥料の利用を進めるなど、地域単位の取り組みを支援する追加対策を実施することにした」と述べ、対象を個人から地域単位に切り替えて支援を続ける方針を明らかにした。
さらに野村農相は「肥料の国際価格の変動の影響を受けづらい生産体制を確立するためには、国内にあるものは国内で賄うことが必要だ。多くの県で堆肥入り化学肥料をつくる取り組みが進んでおり、例えば農協の部会など地域単位やグループで化学肥料の低減に取り組んでいただき、そこに対して支援したい」と述べた。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日