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特集:緊急企画:許すな!日本農業を売り渡す屈辱交渉

2018.10.09 
止めるしかないTPP超え必至の交渉【磯田宏・九州大学教授】一覧へ

磯田宏・九州大学教授 1.政府は日米共同声明「和訳」で「日米物品貿易協定(TAG)について・・・交渉を開始する」としFTA交渉ではないと言うが、両国はそんな同意は全くしていない。声明正文(英文)は「will enter into negotiations for a United States-Japan Trade Agreement on goods, as well as on other key areas including services」、つまり開始されるのは「物品ならびにサービスを含む重要諸分野に関する2国間通商協定のための交渉」、まごうかたなきFTA交渉である。
 2.この「早期に達成しうる交渉」で当然標的に含まれそうなのが、既にTPP12で12通の交換文書化した対米約束類である。
 そこには、(1)コメSBSの対米TPP枠(当初5万トン→13年目7万トン)で、《1》年度内3回目までの平均消化率が90%未満のとき政府買入予定価格引き下げ、《2》連続3ヵ年度中2ヵ年度で枠を下回ったら翌年度最低マークアップ15%引き下げ、(2)公的医療保険協議制度で将来の保健医療制度のあり方さえ含む協議実施、(3)貿易・投資に影響を与える審議会等に米国企業の傍聴・出席・意見書提出を保証、(4)対日投資規制にかかわる米国投資家の意見を、①関係省庁が回答・検討する、②規制改革推進会議に付託してその提言に従った措置をとる、(5)収穫後防かび剤使用について農薬とは別の食品添加物としての審査承認見直し、(6)国際汎用添加物の1年以内全面指定(解禁)、などがある。
 3.日本は対EU・EPAでワイン、パスタ、チーズ等によってTPP超えの農産物市場開放を合意した。米国農務長官が「米日同盟の方が強固なのだから日EU・EPAの同等以上」すなわち「TPPプラス」が米国の目標、と判りやすく明言している。カナダも自動車高関税で脅され、乳製品総合でTPP12以上の市場開放や脱脂製品用乳価への補助廃止等を強いられた(それでも実質乗用車対米輸出上限を課された)。TPP超え市場開放必至の交渉は止めるしかない。

(写真)磯田宏・九州大学教授

 

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