殺虫剤市場 2027年までCAGR3.5%で成長の見込み2021年7月9日
REPORTOCEANは7月7日、殺虫剤市場に関する新レポートを発行。2020~2027年の予測期間において、3.50%以上の健全な成長率を見込んでいる。
同レポートは、世界の殺虫剤市場は、2019年には約12億1000万米ドルとなり、2020年から2027年の予測期間には3.50%以上の健全な成長率で推移すると予想している。
殺虫剤は、植物に寄生する線虫を殺すために使用される化学農薬。殺線虫剤は、高い揮発性や土壌中を移動しやすい特性を持つ広域毒性物質であるため、農業、工業、その他の様々な用途での需要が増加している。肥沃な耕作地の減少により、世界の食糧需要を満たすために作物の収穫量を増やすことが求められている。例えば、インドの食用穀物生産量は、2015~16年の2億5154万トンから2016~17年には2億7511万トンに増加。耕作面積も2015~16年の1億3322万ヘクタールから2016~17年には1億2923万ヘクタールに増加した。さらに、従来の化学合成農薬に代わるものとしてバイオ殺虫剤の拡大を後押しする政府の支援も、世界のバイオ殺虫剤市場の成長を後押ししている。
また、人の健康被害や環境への副作用が減少することも、予測期間中に世界市場を押し上げる要因になると考えられる。2017年の中国での農薬使用量は177万トン、米国では40万7千トン、次いでブラジルでは377.17千トン。
消費者の支出能力の増加や高品質な食品の需要も世界市場を後押しすると予想される。2020~2027年の予測期間では、残留農薬問題が市場の成長を妨げているが、特定の害虫を対象としたカスタマイズされたソリューションを提供することは、市場にとって有利な機会となる。
世界の殺虫剤市場の地域分析は、アジア太平洋地域、北米、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、その他の地域など主要地域が対象。アジア太平洋地域は、同地域での農業の成長を背景に、市場シェアの面で世界をリードする重要な地域となっている。また、2020~2027年の予測期間に、アジア太平洋地域は最も高い成長率(CAGR)を示すと予想されている。可処分所得の増加や、作物の収穫量を増やすための投資の増加などの要因により、アジア太平洋地域の殺虫剤市場は有利な成長が見込まれる。
同レポートに含まれる主な市場参加者は以下の通り。
バイエルAG
シンジェンタクロッププロテクション社
コルテバ・アグリサイエンス
BASF SE
Adama Ltd.
FMCコーポレーション
Nufarm社
UPL社
イサグログループ
Valent USA LLC.
重要な記事
最新の記事
-
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(1)2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(2)2025年12月26日 -
(467)戦略:テロワール化が全てではない...【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月26日 -
【スマート農業の風】(21)スマート農業を家族経営に生かす2025年12月26日 -
【特殊報】ブロッコリーの黒すす病にSDHI剤耐性菌が発生 北海道2025年12月25日 -
【注意報】イチゴにハダニ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年12月25日 -
家庭での米消費、前年比11.7%減 マイナス幅拡大、「新米不振」裏付け 米穀機構11月調査2025年12月25日 -
米価高騰に対応、「4kgサイズの米袋」定番化 値ごろ感出し販売促進 アサヒパック2025年12月25日 -
協同組合の価値向上へ「鳥取県宣言」力強く2025年12月25日 -
【世界を診る・元外交官 東郷和彦氏】トランプ再来の嵐 自国利益に偏重2025年12月25日 -
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】なぜ日本は食料難の経験を教科書から消したのか?2025年12月25日 -
【Jミルク脱粉在庫対策】基金初発動1.2万トン削減 なお過剰重く2025年12月25日 -
すべての都道府県で前年超え 2024年の県別農業産出額 トップは北海道2025年12月25日 -
【農と杜の独り言】第7回 祭りがつなぐ協同の精神 農と暮らしの集大成 千葉大学客員教授・賀来宏和氏2025年12月25日 -
国連 10年に一度「国際協同組合年」を決議2025年12月25日 -
秋田と山形の3JAが県越え連携協定2025年12月25日 -
日本産の米・米加工品の輸出促進策を議論 「GOHANプロジェクト」で事業者が意見交換 農水省2025年12月25日 -
26年産米の農家手取り「2万5000円めざす」 暴落の予兆に抗い再生産価格を確保 JA越前たけふ2025年12月25日 -
笹の実と竹の実【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第370回2025年12月25日 -
茨城県で鳥インフル 97万羽殺処分へ 国内10例目2025年12月25日


































