売上高は前年比19%増 2022年第1四半期業績 BASF2022年5月10日
ドイツのBASF本社は、2022年第1四半期の業績を発表。売上高は231億ユーロで前年同期比19%増となり、エネルギーや原材料価格が急騰する中、特別項目控除前営業利益は28億ユーロで前年同期比21%増を達成した。
2022年第1四半期は、エネルギー価格や原材料価格の急騰に加え、サプライチェーンの混乱が顕著だった。オンラインで行われた今年の年次株主総会で、同社のマーティン・ブルーダーミュラー会長は「この状況にもかかわらず、2022年は非常に良いスタートを切ることができた」と述べた。
売上高は前年同期比37億ユーロ増の231億ユーロ。この増収は主に、 ケミカル事業セグメントとマテリアル事業セグメントでの販売価格上昇によるもの。すべての事業セグメントで為替のプラス効果が見られ、増収を支えたが、全体として販売量が減少したことが、その効果を相殺した。また、アグロソリューション事業セグメント、インダストリアル・ソリューション事業セグメント、マテリアル事業セグメント、ニュートリション&ケア事業セグメント、ケミカル事業セグメントで販売量が増えたが、サーフェステクノロジー事業セグメントの販売量減少を補えなかった。
特別項目控除前営業利益は4億9700万ユーロ増加し、28億ユーロ。これは主に、ケミカル事業セグメントの大幅増益によるもの。インダストリアル・ソリューションズ事業セグメント、マテリアル事業セグメント、ニュートリション&ケア事業セグメントにおいても、特別項目控除前営業利益は大きく増加した。
アグロソリューション事業セグメントの特別項目控除前営業利益はわずかな増加。サーフェステクノロジー事業セグメントの特別項目控除前営業利益は、主に自動車産業の需要が大幅に減少したことにより、大きく落ち込んだ。
EBIT(営業利益)は、前年同期比4億7400万ユーロ増の、28億ユーロ。純利益は前年同期の17億ユーロに対し、12億ユーロだった。これはWintershall Deaが認識した減損費用のためで、同社はこれを約11億ユーロの特別費用として、株式保有による純利益に比例配分(72.7%)して計上した。こうした減損の引き金となったのは、ロシアのウクライナ情勢と関連する政治的影響、「ノルドストリーム2」に対する貸付金、ロシアにおける資産およびガス輸送(ガスパイプライン)事業資産による。
2022年の見通し
現在、世界のマクロ経済の見通しは、極めて不透明な状況に左右される。特に、ウクライナ情勢の今後の展開やエネルギーや原材料について価格や調達への影響を予測することは不可能であることから、同社は2022事業年度のマクロ経済に関する予測を維持。BASFグループの2022事業年度の売上高・利益予測については、2月25日に発表した2022事業年度見通しを維持する。
今後、懸念されるリスク要因としては、原材料価格のさらなる上昇や天然ガス禁輸など新たな対ロ制裁、または対ロ制裁の対抗措置としてロシアからのガス供給が制限など。さらに、新型コロナウイルスの今後の流行状況や、特に中国における感染者数抑制のための長期的な対策、新たな対策に起因するリスクも考えられるが、高い利益率の継続によるチャンスも考えられる。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】冬春トマトなどにコナジラミ類 県西部で多発のおそれ 徳島県2025年11月7日 -
米の民間4万8000t 2か月で昨年分超す2025年11月7日 -
耕地面積423万9000ha 3万3000ha減 農水省2025年11月7日 -
エンで「総合職」「検査官」を公募 農水省2025年11月7日 -
JPIセミナー 農水省「高騰するコスト環境下における食料システム法の実務対応」開催2025年11月7日 -
(460)ローカル食の輸出は何を失うか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年11月7日 -
「秋の味覚。きのこフェア」都内の全農グループ店舗で開催 JA全農2025年11月7日 -
茨城県「いいものいっぱい広場」約200点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月7日 -
除草剤「クロレートS」登録内容変更 エス・ディー・エス バイオテック2025年11月7日 -
TNFDの「壁」を乗り越える 最新動向と支援の実践を紹介 農林中金・農中総研と八千代エンジニヤリングがセミナー2025年11月7日 -
農家から農家へ伝わる土壌保全技術 西アフリカで普及実態を解明 国際農研2025年11月7日 -
濃厚な味わいの「横須賀みかん」など「冬ギフト」受注開始 青木フルーツ2025年11月7日 -
冬春トマトの出荷順調 総出荷量220トンを計画 JAくま2025年11月7日 -
東京都エコ農産物の専門店「トウキョウ エコ マルシェ」赤坂に開設2025年11月7日 -
耕作放棄地で自然栽培米 生産拡大支援でクラファン型寄附受付開始 京都府福知山市2025年11月7日 -
茨城県行方市「全国焼き芋サミット」「焼き芋塾」参加者募集中2025年11月7日 -
ワールドデーリーサミット2025で「最優秀ポスター賞」受賞 雪印メグミルク2025年11月7日 -
タイミーと業務提携契約締結 生産現場の労働力不足の解消へ 雨風太陽2025年11月7日 -
スマート農業分野の灌水制御技術 デンソーと共同で検証開始 ディーピーティー2025年11月7日 -
コクと酸味引き立つ「無限エビ 海老マヨネーズ風味」期間限定で新発売 亀田製菓2025年11月7日


































