フェロモントラップを精密に分析 「xarvio SCOUTING」に新機能を実装 BASF2022年5月18日
BASFデジタルファーミング社の「xarvio SCOUTING(ザルビオスカウティング)」は、ブドウ、仁果(リンゴ、ナシなど)、核果(モモなど)の欧州の生産者のために、フェロモントラップを即時に分析する機能を新たに実装した。
「xarvio SCOUTING」のスマホ画面
新機能は、無料で提供されている「xarvio SCOUTING」のスマートフォンアプリで使える。フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、ポーランド、スペイン、イギリスの各国で使え、高度な画像認識技術、機械学習、アルゴリズムにより、コドリンガ、ホソバヒメハマキ、ナシヒメシンクイがフェロモントラップの中に何匹いるかを正確に識別する。
スマートフォンに入れた「xarvio SCOUTING」のアプリでフェロモントラップを撮影すると自動で分析され、どの害虫が何匹いるのかを数秒で識別できる。アプリで得られた情報により、生産者は作物や周辺地域への害虫の侵入状況をより深く理解しながら、作物管理の意思決定を迅速に行える。また、新機能では、発見されたすべての情報を自動的に記録する。
同社グローバルプロダクトマネージャーのエヴァ・ヒル氏は「我々のデジタルソリューションは、農薬の適正使用等を含む、農学的意思決定をより正確かつ迅速に行うことを可能にする」とコメント。また、「xarvio SCOUTINGのフェロモントラップ分析機能は他に類を見ないもので、生産者のニーズに基づき、圃場試験によってその有効性が実証されたもの。ブドウ、仁果、核果の生産者は、この機能の価値、特にその精度に加えて、フェロモントラップ内の害虫を数えるという手間のかかる作業から解放されるという点で、高く評価してくれると確信している」と話している。
「xarvio SCOUTING」は、各国の農業条件に合わせて調整。フェロモントラップ分析の新機能の他、窒素の取り込みのセンシング、葉の損傷の分析、400以上の雑草の検出、60種類以上の作物に関する400種類以上の病害虫および栄養不足によって引き起こされる被害の識別を行う機能を備えている。
「xarvio SCOUTING」は、日本でもApp StoreまたはGoogle Playから無料でダウンロードして利用可能。日本では、雑草の検出、病害虫の識別、葉の損傷の識別の3つの機能を利用できる。
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