困窮家庭を食で支援 グッドネーバーズ・ジャパンと協働 バイエル2022年10月13日
バイエル ホールディングは、1981年に国連で制定された10月16日の「世界食料デー」に際し、食糧に関するサステナビリティ活動を実施。認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンと協働し、ひとり親家庭の子どもの食の安全と健康を支援するとともに、食品ロス削減に取り組んでいる。
GNJPの食品配布準備作業にボランティアとして参加するバイエルジャパンの社員
日本のバイエルでは、サステナビリティの取り組みと社内外コミュニケーションをさらに推進するため、2021年に社内の推進体制を整備。また、パートナーシップを通じた活動も強化しており、2022年は食糧、健康、ジェンダー平等、気候変動の課題に取り組む各NPOと協働している。
食糧に関連する取り組みとして、国内で経済的に困窮するひとり親家庭の子どもたちの食の安全と健康を支援するとともに、食品ロス削減に貢献するため、6月に認定NPO法人 グッドネーバーズ・ジャパン(GNJP)に300万円を寄附した。これに関連し、8月から同社の社員ボランティアが食品配布に関する作業をサポートしており、この活動は今年11月末まで継続を予定している。
食糧に関連するこの支援は、持続可能な開発目標(SDGs)の目標1「貧困をなくそう」、目標2「飢餓をゼロに」、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」につながる。
日本では毎年、522万トンもの食品が廃棄される一方、日本の子どもの7人に1人が相対的貧困にあるとされるGNJPは食品ロス削減の観点からも、「グッドごはん」というプロジェクトを通じて企業や個人から食品を集め、東京・神奈川・大阪で毎月約1200の経済的に困窮するひとり親家庭に配布している。
GNJPが「グッドごはん」に登録している利用者を対象に2022年に実施した調査によると、54%が公的補助金などを含めても、200万円未満の世帯年収で暮らしていることが明らかになっており、同利用者を対象に2019年に実施した調査は、ひとり親の70%が、困ったときに他者に助けを求めることに「抵抗がある」「どうやって助けを求めれば良いのかわからない」「時間や気持ちに余裕がなくて助けを求められない」と回答している。
「Health for All, Hunger for None (すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」をビジョンとして掲げるバイエルは、GNJPの「食べることからすべてが始まる!」という考え方に共感し協働を決めた。
GNJP広報部の飯島史絵部長は、今回の協働について「バイエルからの支援、配布作業に関する社員ボランティアの皆さんの協力を活動強化の一助とし、より多くのご家庭に食品を届けることを目指します」と話している。
また、バイエル ホールディングのフリオ・トリアナ社長は、サステナビリティの取り組みについて「バイエルグループでは、クロップサイエンスの事業活動を通じて、よりよい収穫を、より少ない資源で実現するための持続可能な農業の構築に取り組んでいる。健康と食糧という人々の最も基本的なニーズに応える企業として、GNJPをはじめ、多様なステークホルダーとの協働を通じて食糧安全保障に関する取り組みを支援することは、当社として重要であると考えている」としている。
重要な記事
最新の記事
-
新品種から商品開発まで 米の新規需要広げる挑戦 農研機構とグリコ栄養食品2025年5月1日
-
米の販売数量 前年比で86.3%で減少傾向 価格高騰の影響か 3月末2025年5月1日
-
春夏野菜の病害虫防除 気候変動見逃さず(1)耕種的防除を併用【サステナ防除のすすめ2025】2025年5月1日
-
春夏野菜の病害虫防除 気候変動見逃さず(2)農薬の残効顧慮も【サステナ防除のすすめ2025】2025年5月1日
-
備蓄米 小売業へ2592t販売 3月末の6倍 農水省2025年5月1日
-
イモ掘り、イモ拾いモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第338回2025年5月1日
-
地元木材で「香りの授業」、広島県府中明郷学園で開催 セントマティック2025年5月1日
-
大分ハウスみかんの出荷が始まる 大分県柑橘販売強化対策協議会2025年5月1日
-
Webマガジン『街角のクリエイティブ』で尾道特集 尾道と、おのみち鮮魚店「尾道産 天然真鯛の炊き込みご飯」の魅力を発信 街クリ2025年5月1日
-
5月1日「新茶の日」に狭山茶の新芽を食べる「新茶ミルクカルボナーラ」 温泉道場2025年5月1日
-
「越後姫」食育出前授業を開催 JA全農にいがた2025年5月1日
-
日本の米育ち 平田牧場 三元豚の「まんまるポークナゲット」新登場 生活クラブ2025年5月1日
-
千葉県袖ケ浦市 令和7年度「田んぼの学校」と「農作業体験」実施2025年5月1日
-
次世代アグリ・フードテックを牽引 岩手・一関高専から初代「スーパーアグリクリエーター」誕生2025年5月1日
-
プロ農家が教える3日間 田植え体験希望者を募集福井県福井市2025年5月1日
-
フィリップ モリス ジャパンとRCF「あおもり三八農業未来プロジェクト」発足 農業振興を支援2025年5月1日
-
ビオラ「ピエナ」シリーズに2種の新色追加 サカタのタネ2025年5月1日
-
北限の茶処・新潟県村上市「新茶のお茶摘み体験」参加者募集2025年5月1日
-
「健康経営優良法人2025」初認定 全農ビジネスサポート2025年5月1日
-
「スポットワーク」活用 農業の担い手確保事業を開始 富山県2025年5月1日