売上高は11.1%増 2022年度決算 BASF2023年3月1日
ドイツのBASF本社は2月28日、2022年の業績を発表した。売上高は前年比11.1%増の873億ユーロ。ウクライナ紛争の影響による原材料やエネルギー価格の高騰など2022年の厳しい市場状況のなか、力強さを示した。
BASFグループの売上高は、前年同期比11.1％増の873億ユーロ。売上高の伸びは、主に原材料やエネルギー価格の高騰により、ほぼすべての事業セグメントで価格が上昇したため。マテリアル事業セグメントとケミカル事業セグメントで最大に価格が上昇した。また、BASFグループ全体では、販売量の大幅減が売上の伸びを鈍化。販売量の減少は主に、サーフェステクノロジー事業セグメントとケミカル事業セグメントの売上減に起因している。
特別項目控除前営業利益（EBIT）は予想の範囲内だったが、前年を11.5%下回る69億ユーロ。これは、ケミカル事業セグメントとマテリアル事業セグメントの利益貢献が大幅に減少したことによるもの。両事業セグメントともに、利益率と販売量が低下し、固定費は増加した。
対照的に、他のすべての事業セグメントでは特別項目控除前営業利益が増加。アグロソリューション事業セグメントでは、販売量の増加と価格の上昇に支えられて売上が好調に推移したことを主因に、特別項目控除前営業利益が大幅増となった。
ニュートリション＆ケア事業セグメントも、主に価格変動にともなう利益率の上昇により、大幅増益を達成。サーフェステクノロジー事業セグメントは、とりわけ自動車触媒や電池材料事業の利益貢献が高まったことから、大幅増益となった。
また、コーティングス事業本部の価格上昇と販売量の増加も、同事業セグメントの増益を支えた。インダストリアル・ソリューション事業セグメントでは、価格変動にともなう利益率の上昇で、特別項目控除前営業利益は微増。「その他」に分類される事業の特別項目控除前営業利益はわずかに改善した。
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