「第7回高校生科学教育大賞」最優秀賞は山形県立置賜農業高校 バイテク情報普及会2023年7月14日
バイテク情報普及会は、持続可能な農業の実現や食料の安定供給への貢献のため、バイオテクノロジーへの理解を深める活動の一環で「高校生科学教育大賞」を実施。第7回となる今年の最優秀賞は、山形県立置賜農業高等学校(山形県東置賜郡川西町)の「遺伝子組換えによる持続可能なウイルス、ウイロイドフリーおよび青色ダリア作出の研究」が選ばれた。
バイテク情報普及会は、持続可能な農業の実現や食料の安定供給への貢献を念頭に、これからを担う高校生に「植物バイオテクノロジー」と「持続可能な農業」についてより深く学び考えるきっかけとなることことを目的とした「高校生科学教育大賞」を2017年に創設。支援対象となる科学教育活動を公募し、採択校にはその活動費用として、1校につき最大100万円の支援を行っている。
第7回となる今年は、全国各地の高等学校から計11件の応募が寄せられた。審査は、小泉望氏(大阪公立大学大学院 農学研究科教授)、小島正美氏(食生活ジャーナリストの会・前代表)、高島賢氏(農林水産省 消費・安全局 農産安全管理課 審査官)の外部委員およびバイテク情報普及会の会員企業から成る選考委員会が行った。
最優秀賞には、山形県立置賜農業高校の「遺伝子組換えによる持続可能なウイルス、ウイロイドフリーおよび青色ダリア作出の研究」が選ばれ、バイテク情報普及会から活動支援金として100万円が給付される。同研究は、バイオテクノロジー技術の活用を通じて、ウイルス病に強く、観賞価値の高い青色のダリアの優良品種を作出するというもので、農家の力になり地域の振興につなげるという目的が明確だった。また、農業を学ぶ高校生が大学や試験研究機関から専門的な指導を受けながら主体的に取り組み学ぼうとする点や、研究発表や遺伝子組換え技術の社会的受容を推進する情報発信においても複数の手段を考えているなど、高校生の科学教育として充実している点が評価された。
特別優秀賞は兵庫県立農業高等学校(兵庫県加古川市)の「持続可能な農業生産をめざした土壌診断技術の開発とDNAマーカーの育種利用」。また、優秀賞に高校の枠をこえた全国の中高生有志により結成されたチーム「CrimsonNinjas_jp」のプロジェクト「抗うつ成分を合成する大腸菌の作製」が選ばれた。特別優秀賞の兵庫県立農業高校には30万円、優秀賞のチーム「CrimsonNinjas_jp」には10万円の活動資金が給付される。
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