農水産業と流通業へコロナ対策レポート公表 マーケティング施策を提案 流通経済研究所2020年5月8日
公益財団法人流通経済研究所の農業・地域振興研究開発室は、食や農業、流通における新型コロナウイルス問題への対策に向けて、消費者調査に基づく対策レポートの公開を始めた。同レポートは農水産業と流通業のマーケティング課題に焦点を当てた対策を提言。その第一弾として、農水産物のマーケティング施策に関するレポート「新型コロナウイルス問題の食と暮らし・買い物への影響調査」を公開した。
調査は全国の消費者1876人を対象に4月22日、ウェブアンケートによって行われた。トピックとして(1)新型コロナウイルス問題下における応援消費の獲得方法の提案(2)新型コロナウイルス問題の中、消費者が求める商品(3)新型コロナウイルス問題下における米のマーケティング施策の3つを挙げている。
<トピックス1>新型コロナウイルス問題下における応援消費の獲得方法の提案
・新型コロナウイルス問題発生後に、農水産業の生産者に応援消費を行った人は 10.8%
・高齢女性と若年男性は、他の性年代と比べて農水産業の生産者に応援消費を行っている人が多い。応援消費を獲得するためには、この性年代を意識した商品やサービスの開発が有効。例えば高齢女性向けの小容量商品や、買物の負荷を減らす定期宅配サービスなどが考えられる。
・応援消費を行う理由は、生産者が困っていると思うだけではなく、商品・サービスの価値を認めたり、生産者の理念に共感したりすることもあげられる。困っていることのアピールはもちろんのこと、商品・サービスの価値を伝えつつ、自社の理念を発信していくことが重要。
・20~39歳の若年層は、高齢世代と比べて「応援先のことが好きだから」といった関係性に基づく応援消費を行っている。
(図1)農水産業の生産者に対して応援消費を行った理由
<トピックス2>新型コロナウイルス問題の中、消費者が求める商品
・コロナ問題発生後、「冷凍できる商品」「賞味期限・消費期限が長い商品」「簡単に調理できる商品」の購入を増やしたいと考えるようになった人の割合は60%を超えている。
・「大容量の商品」「弁当・総菜」は年代が低いほど購入意欲が高い一方、「小容量の商品」は年代が高いほど購入意欲が高い傾向にある。在宅勤務や休校の影響でコロナ問題発生前に比べて、家にいる家族の人数が増えている若い世帯は大容量の商品を購入する傾向が高い。また、家にいる家族の人数が若い世帯ほど変化していない高齢世帯は小容量の商品を必要とすると考えられる。
・職業に関わらず、男性は女性と比べて料理をする頻度が少ない。また、年齢が上がるほど毎日料理をする人の割合が高い傾向がある。このような消費者の属性や料理頻度を意識し、かつ、 新型コロナウイルスによる生活スタイルの変化に対応した商品が求められる。
※グラフ上の数値は女性、男性それぞれの購入を増やしたいと考える人の割合。
(図2)購入を増やしたいと考える商品の特徴・種類について(男女別)
<トピックス3>新型コロナウイルス問題下における米のマーケティング施策
・新型コロナウイルス問題発生後、消費者は米の購入時に「価格が安いこと」「安全性に関する情報」「鮮度が良いこと」「商品の容量・サイズが大きいこと」などを重視するようになった。
・特に20~39歳の若年層で、「価格が安いこと」や「商品の容量・サイズが大きいこと」を重視するようになっており、顧客に合わせた品揃えなどの商品政策が必要となる。
・今後もテレワークや学校のオンライン授業が続けば、重視点の変化も継続すると考えられる。そのため中長期的な視点での対策として、例えば高齢化や単身世帯化により米の小容量化を進めてきた事業者は、大容量への回帰が起こることを想定した商品開発を進めたい。
(図3)米購買時の重視点の変化
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