外食・中食売上8.9%減 2020年10月の市場動向2020年12月8日
外食・中食市場情報サービス「CREST(R)」を提供するエヌピーディー・ジャパンは12月8日、外食・中食市場2020年10月の動向分析レポートを公表した。新型コロナウイルスの影響の中、外食・中食市場は、売上が8.9%減少。前月9月の17.5%減から8.6ポイント回復した。イートイン売上は、10月に17%減で、14ポイント回復。出前は、10月の売上が38%増で、2桁成長が続いている。
外食・中食市場全体の10月の前年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が8.9%減少。客数(食機会数)が9.0%減った。感染拡大による影響のピークは、4月で市場規模41.9%減。10月は9月より8.6ポイントと大きく回復し、食機会数は9月より2.6ポイント回復した。
イートインは17%減で14ポイント回復
業態別の10月の売上前年同月比をみると、全体のイートインは17%減で、9月の31%減から14ポイント回復した。業態別では、FF+セルフカフェは9月から+12ポイントの20%減。ファミレスは同+14ポイントの14%減、居酒屋は同+12ポイントの36%減。その他のフルサービスレストランは、同+15ポイントの14%減、スーパーは同+24ポイントの13%減とそれぞれイートインの回復が進んだ。テイクアウト・出前は、FF+セルフカフェで32%増と、8か月連続の2桁成長となった。
出前は38%増で、2桁成長が続く
外食業態計(レストラン計)の売上を前年同月比を利用形態ごとにみると、出前の大幅増が続き、4月は29%増、5月は205%増、6月は105%増、7月は76%増、8月は23%増、9月は44%増。10月は38%増で2桁成長となった。また、外食業態のイートインは17%減で、回復が低迷していた7~9月と比べ大きく回復した。
エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストの東さやか氏は「前年10月は、消費増税と軽減税率導入の影響で、イートイン全体の売上が6%減だったことから、今年10月の回復が大きく見えていることも考慮しなくてはならない。2018年10月をベンチマークにすると、イートイン売上は22%減、外食売上は11%減。確実に回復は進んでいるが、11月からは第3波の到来で本来は稼ぎ時である年始年末に更なる影響が考えられる。冬季のウィルスが広まりやすい状況などから短期での回復の見込みは厳しいと言わざるを得ない」とコメントしている。
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