1位は「スマート農業」ユーザーが選ぶ「注目の農業トピック」発表 マイナビ農業2020年12月18日
マイナビが運営する農業総合情報サイト「マイナビ農業」は、「ユーザーが選ぶ2020年注目の農業トピック」を発表した。同調査は、「マイナビ農業」のユーザー385人に対して、2020年に印象的だった農業に関するトピックを調査し、集計した。
今年は、新型コロナウイルスの影響から農作物の販路や消費者の需要などが大きく変わり、農業に対する価値観が変わる1年だった。こうした状況の下、国内ではどのような話題に対して関心が持たれたかを調査しランキング形式にまとめている。

◎「ユーザーが選ぶ2020年注目の農業トピック」トップ5
1位:スマート農業の導入続々 産地で大規模化、効率化の動きが加速(48票)
・全国で導入が進むスマート農業が1位。「スマート農業を取り入れたい」「ITの力で業務改善をしたい」といった生産者の声が多くあった。農林水産省は、2025年までに「担い手のほぼ全てがスマート農業を実践する」ことを目標に掲げており、期待の大きさが感じられる。
2位:新型コロナで産直ECサイトの需要高まる(39票)
・飲食店の営業自粛の影響で、卸先が減ったため一気に広がった産直ECサイトが2位に。ECサイトでの販売額が前年比の1000%以上となる例もあり、うまく販路を切り替えた生産者もいた。
同率2位:市民農園人気、野菜苗売上増(39票)
・同率2位は市民農園人気。巣ごもり需要で趣味と実益を兼ねて始める人が急増した。ホームセンターでは苗が品薄状態になるなど、その人気がうかがえた。
4位:農家の大規規模化が加速 常時雇用者も増加(33票)
・後継者がいない高齢農業者が増加するなか、リタイアする際に近隣の農家に農地の引き受けを依頼することで、農地規模を拡大する農家が増えている。家族経営から法人化して社員を雇用する農家もあり、新たな農業経営に注目が集まっている。
5位:数日で子豚160頭超が盗まれる 家畜、農作物、トラクターの盗難被害が相次ぐ(31票)
・テレビでも報道され、農家だけでなく消費者からも怒りの声が集まった盗難被害が5位に。「真面目に働いている外国人労働者も多いなか、犯罪のイメージがついてしまうことも問題だと思う」という生産者の声も。
同率5位:コロナ禍で米が品薄、和牛と花は需要減。需給バランス変わる(31票)
・農作物の需給バランスの変化が同率5位にランクイン。現在、深刻な米余りに転じており、「次年度の作付動向の情報が欲しい」という稲作農家の声も多く集まった。
総括(マイナビ 農業活性事業部 事業部長 池本博則氏)
・今年は、新型コロナウイルスのパンデミックという未曾有の事態が起こり、社会情勢が一変したことが農業現場に大きな影響を与えた。飲食店の営業自粛、入国制限、輸出制限...あらゆる要因が生産者を苦しめた1年だったといえる。一方、消費者の食への関心が高まり、「農家は『エッセンシャルワーカー(社会生活に欠かせない労働者)』である」という事を社会が再認識するきっかけになった。
・今回のランキングでは、多数のコロナ関連のトピックを抑えてスマート農業が1位という結果に。
暗いニュースが多かったからこそ、スマート農業のような明るい未来を感じさせるトピックに注目が集まったのではないではないか。
・マイナビ農業が運営する、農業を体験したい人と人手に悩む農家をつなぐマッチングアプリ「農mers(ノウマーズ)」の利用者も今年は大きく増加。都心に住む人が田舎暮らしや農業に興味を持ち始めるなど、新しい生き方、働き方のきっかけになったと感じる。
・2021年は、予測不可能な時代を生きるために、考え、動き出す年になる。生産現場からは農政やJAの新たな施策が期待されている。また、民間企業の動きも加速するでしょう。「マイナビ農業」も、新たな選択肢を農業界に提供していきたい。
重要な記事
最新の記事
-
農業構造転換へ 自民の推進委が初会合2025年9月10日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農いわてが追加払い 「市場過熱で苦渋の選択」2025年9月10日
-
「まっしぐら」3万円に 全農あおもりが概算金引き上げ 集荷競争に対応2025年9月10日
-
科学捜査研究所を捜査せよ【小松泰信・地方の眼力】2025年9月10日
-
【JA人事】JA江刺(岩手県)小川節男組合長を再任(6月25日)2025年9月10日
-
岐阜県「ひるがの高原だいこんフェア」みのるダイニング名古屋店で開催 JA全農2025年9月10日
-
愛知県産いちじく・大葉使用 学生考案の地産地消メニュー 16日から販売 JA全農2025年9月10日
-
みのりカフェ・みのる食堂三越銀座店15周年記念 国産黒毛和牛の特別メニュー提供 JA全農2025年9月10日
-
「九州銘柄茶フェア」直営飲食6店舗で10月5日まで開催中 JA全農2025年9月10日
-
乃木坂46が伝える国産食材の魅力 7週連続、毎週水曜日に動画を配信 JA全中2025年9月10日
-
本日10日は魚の日「長崎県産からすみ」など130商品を特別価格で販売 JAタウン2025年9月10日
-
バイオスティミュラントに関する自主基準を策定 日本バイオスティミュラント協議会2025年9月10日
-
長野県産希少種ぶどう「クイーンルージュ」の秋パフェ登場 銀座コージーコーナー2025年9月10日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」「くるるの杜」で 北海道の食を堪能 JAタウン2025年9月10日
-
JAわかやまAコープとエコストア協働宣言「水平リサイクル」協働を強化 エフピコ2025年9月10日
-
「野菜ソムリエサミット」9月度「青果部門」最高金賞1品など発表 日本野菜ソムリエ協会2025年9月10日
-
日本農福連携協会とスポンサー契約を締結 農業総合研究所2025年9月10日
-
鳥インフル 米ジョージア州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年9月10日
-
鳥インフル デンマークからの家きん肉等の一時輸入停止措置を解除 農水省2025年9月10日
-
初の海外拠点 アイルランド・ダブリンに設立 NEXTAGE2025年9月10日